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2013 Fiscal Year Annual Research Report

宿主との共進化をメルクマールとした家畜用プロバイオティクスの選抜と機能開発

Research Project

Project/Area Number 25292165
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Research InstitutionKyoto Prefectural University

Principal Investigator

牛田 一成  京都府立大学, 生命環境科学研究科(系), 教授 (50183017)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大熊 盛也  独立行政法人理化学研究所, その他部局等, その他 (10270597)
丸山 史人  東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (30423122)
Project Period (FY) 2013-04-01 – 2017-03-31
Keywords共進化 / 腸内細菌 / ブタ / イノシシ
Research Abstract

Sus属は、家畜ブタ(日本産10頭、ガボン産2頭)、飼育リュウキュウイノシシおよびイノブタ8頭、野生イノシシ4頭、Potamochoerus属アカカワイノシシ飼育個体5頭、野生個体群3群から新鮮糞便を採取し、Lactobacillus属細菌約200株およびBifidobacterium属細菌約30株を単離した。16S rRNA遺伝子による系統解析を行い、全ゲノム解析に供する菌株を選抜した。48菌株のゲノムをシーケンスし、マッピングの後、COGデーターベースに基づいて遺伝子の有無を判定した。すべての分離ビフィズス菌はB.thermophilumであり、B.t.thermophilumと B.t.porcinumの2亜種のいずれかに分類された。乳酸桿菌は、L.mucosae, L.amylovorus, L.reuteri, L. ruminis, L.delbreuckiiのいずれかに属していた。L.mucosaeが最も単離例が多く、ついでL.amylovorusであった。L.mucosaeが野生・飼育を問わずSus属とPotamochoerus属の個体から分離されたのに対し、L.amylovorusは、飼育された個体からしか単離されなかった。この2菌種についてCOG解析をおこなったところ、L.mucosaeにセルラーゼやキシラナーゼなどの構造性多糖分解酵素は見つからないものの、いわゆるヘミセルロースの分解に必要なグリコシダーゼ類が見られ、さらにトランスポーターについてもセロビオース特異的なPTSがあり、キシラン分解物に対応したXylH, XylTとXynTがみられ、繊維性の食事への適応を示した。またキチナーゼは、野生イノシシ類がキノコを常食するので腸内細菌の機能性として重要である。L.amylovorusに認められたものとして、マルトオリゴ糖輸送系と代謝系が見つかった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

「ゲノム支援」に採択していただいたことによって、メタ解析ばかりでなく単離菌の全ゲノム解析も実施することができたため、当初想定していた以上の成果を上げることができた。

Strategy for Future Research Activity

イノシシ目Suidaeの腸内に共通して存在する乳酸菌としてL.mucosaeを想定できることがわかった。一方、ブタで優勢なL.amylovorusは、家畜化の過程でブタの腸内に侵入し定着したものと考えられた。
全ゲノム解析の結果から、野生の生活で腸内細菌に要請される能力や家畜化の過程で不要あるいは必要になった能力が推測できる状況になった。今後は、イノシシ目の他属の動物由来の乳酸菌の単離を試みるとともに、25年度に解析が終了していないメタゲノム情報およびゲノム情報の解析を続ける。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

実験補助のためアルバイト雇用を行ったが、アルバイト人員の海外出張(別件)のためその期間の予算が不要となった。
物品費として利用する。

URL: 

Published: 2015-05-28  

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