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2014 Fiscal Year Annual Research Report

テーラーメイドワクチン創製のための次世代型感作アレルゲン分子診断法の開発

Research Project

Project/Area Number 25292218
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

小埜 和久  広島大学, 先端物質科学研究科, 名誉教授 (10144883)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 河本 正次  広島大学, 先端物質科学研究科, 教授 (90294537)
中の 三弥子  広島大学, 先端物質科学研究科, 准教授 (40397724)
Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywordsアレルギー / 分子診断法
Outline of Annual Research Achievements

現在、日本人の約半数近くが何らかのアレルギーを呈していると推定されており、本疾患に対して抜本的対策を講ずることが我が国にとっての急務となっている。本研究では国際的に最も罹患率の高いダニアレルギーに対して、感作アレルゲンを網羅的に特定する分子診断技術(CRD, component-resolved diagnosis)を更に確度の高い臨床診断技術へと改良・進化させると共に、当該臨床エビデンスの蓄積により同疾患の唯一の根治療法である特異的免疫療法を確立するための基盤技術を整備することを目的としている。前年度までに、プロトタイプCRD法の感作アレルゲン分子種特定における有用性を示す所見が得られた一方、従来ダニ主要アレルゲンと認識されているグループ1ダニ主要抗原(Der f 1)の検出が現行法では良好に行えないという課題も浮上してきた。そこで本年度では、Der f 1の安定検出系の確立を目指すと共に、プロトタイプCRD法の臨床エビデンスの更なる蓄積を図ることを目的とした。
Der f 1検出系改良への足がかりとして成熟型Der f 1および全長Der f 1の組換え体に対するダニアレルギー患者IgEとの結合活性を調査した結果、双方に陽性を示す患者や片方のみに陽性を示す患者が認められ、検体ごとに反応プロファイルが異なる所見が観察された。そこでCRDアレルゲンライブラリーに成熟型Der f 1と全長Der f 1を両方適用して患者IgEとの反応頻度を調査したところ、天然型Der f 1を用いたELISA法による反応頻度と良く一致するDer f 1検出所見を得ることができた。更にプロトタイプCRD法の検体数を更に拡大したところ、簡便かつ再現良く患者ごとに異なる感作アレルゲンの特定が可能であること、また、臨床パラメーターとの相関を示す感作ダニアレルゲンの存在を示唆する所見が得られた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の目標であるダニアレルギー分子診断法の有用性を実証する臨床エビデンスが順調に蓄積しつつあるため、また、本年度の課題であったグループ1ダニ主要アレルゲン検出系の改良も順調に成し遂げられたため。

Strategy for Future Research Activity

今後はプロトタイプCRD法の解析症例を更に蓄積すると共に、本年度において予備的に観察した臨床パラメーターとの相関を示す感作ダニアレルゲン分子種につき、その診断および治療のバイオマーカーとしての有用性を更に検討していく予定である。また、現行のプロトタイプCRD法を臨床でのマルチプレックスCRD技術へと応用展開する上で必要な諸技術についても平行して確立していく予定である。

Causes of Carryover

グループ1ダニ主要アレルゲンの検出系確立に係る技術的なトラブル、および組換えアレルゲン分子種の網羅的生産に係る不具合がいずれも想定より少なく、当該消耗品費に次年度使用額が生じたため。また、当初予定していた情報収集等に係る出張計画を見合わせたため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

次年度使用額については、現行のCRD法についての更なる臨床エビデンスの蓄積と感作アレルゲンの診断・治療バイオマーカーとしての有用性検証、および同技術の臨床レベルCRD法への応用展開に係る消耗品費として使用する計画であるほか、必要に応じて成果発表・情報収集旅費としても使用する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2014

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] Decreased IgE-binding capacity of fungal and pet allergens upon treatment with positive and negative cluster ions2014

    • Author(s)
      Yasuhiro Ota, Takuya Abe, Tomoaki Takado, Yoshinori Sekoguchi, Kazuo Nishikawa, Kazuhisa Ono, and Seiji Kawamoto
    • Organizer
      The European Academy of Allergy and Clinical Immunology Congress 2014
    • Place of Presentation
      ベラ・センター、コペンハーゲン市、デンマーク
    • Year and Date
      2014-06-07 – 2014-06-11
  • [Presentation] A serine protease allergen from Japanese cedar pollen induces thymic stromal lymphopoietin (TSLP) secretion from human epithelial cells2014

    • Author(s)
      Katsuma Koyamatsu, Ahmed Ragaa Nour Ibrahim, Keisuke Mizuno, Genta Kumagai, Daisuke Nishioka, Tsunehiro Aki, and Kazuhisa Ono
    • Organizer
      The European Academy of Allergy and Clinical Immunology Congress 2014
    • Place of Presentation
      ベラ・センター、コペンハーゲン市、デンマーク
    • Year and Date
      2014-06-07 – 2014-06-11

URL: 

Published: 2016-06-01  

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