2015 Fiscal Year Annual Research Report
新規脂質メディエーター、リゾホスファチジルセリンの免疫抑制機構の解明と創薬研究
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25293010
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
青木 淳賢 東北大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (20250219)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | リゾホスファチジルセリン / GPCR / 脂質メディエーター |
Outline of Annual Research Achievements |
リゾホスファチジルセリン(LysoPS)は、マスト細胞の脱顆粒促進作用、T細胞の増殖抑制作用等を有することが報告されており、新規生理活性脂質として注目されている。我々を含むグループは最近、オーファンGタンパク質共役型受容体(GPCR)の中からLPS1/GPR34、LPS2/P2Y10、LPS3/GPR174をLysoPS受容体として同定した。我々はこれら受容体のシングルノックアウトマウスを作製し、受容体の機能解析を試みた。ところが、通常飼育下ではいずれのノックアウトマウスも異常を示さなかった。そこで我々は、LysoPS受容体アゴニストを開発し、各受容体の機能を薬理学的に探索することとした。我々は以前、LysoPSの部分構造を有機化学的に変換したLysoPS構造類似体を10種合成し、LPS1、LPS2、LPS3に対する活性を評価した結果、LysoPSの部分構造を変換すると、LysoPS受容体の各サブタイプに対する選択性が上昇することを見出していた。本研究では更に45種のLysoPS構造類似体を合成し、LysoPS受容体のサブタイプ選択的アゴニストの開発を行った。 まず、LysoPSのセリン残基、グリセロール骨格、エステル結合、脂肪酸鎖の内、一部分だけが他の原子団に置換されたLysoPS構造類似体を45種合成した。結果、グリセロール骨格中のヒドロキシル基をフッ素原子に置換すると、LPS2に対する選択性が上昇し、エステル結合をアミド結合に置換すると、LPS3に対する選択性が上昇することが分かった。また、脂肪酸鎖にベンゼン環を導入すると、各受容体に対する活性が上昇することが分かった。更に、これら部分構造の置換を組み合わせることで、LPS2及びLPS3に対して選択的にLysoPS以上の活性を示す化合物を見出すことができた。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Structure-activity relationships of lysophosphatidylserine analogs as agonists of G-protein-coupled receptors GPR34, P2Y10, and GPR1742015
Author(s)
Ikubo M, Inoue A, Nakamura S, Jung S, Sayama M, Otani Y, Uwamizu A, Suzuki K, Kishi T, Shuto A, Ishiguro J, Okudaira M, Kano K, Makide K, Aoki J, Ohwada T
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Journal Title
J Med Chem
Volume: 58
Pages: 4204-4219
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Iida Y, Sunami E, Yamashita H, Hiyoshi M, Ishihara S, Yamaguchi H, Inoue A, Makide K, Tsuno NH, Aoki J, Kitayama J, Watanabe T2015
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[Journal Article] Lysophosphatidylserine analogues differentially activate three LysoPS receptors2015
Author(s)
Uwamizu A, Inoue A, Suzuki K, Okudaira M, Shuto A, Shinjo Y, Ishiguro J, Makide K, Ikubo M, Nakamura S, Jung S, Sayama M, Otani Y, Ohwada T, Aoki J
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Journal Title
J Biochem
Volume: 157
Pages: 151-160
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Presentation] リゾリン脂質の GPCR への結合様式解明のための誘導体合成2016
Author(s)
佐山 美紗, ジョン セジン, 中村 翔, 井久保 仁也, 尾谷 優子, 上水 明治, 岸 貴之, 井上 飛鳥, 巻出 久美子, 青木 淳賢, 広川 貴次, 大和田 智彦
Organizer
日本薬学会
Place of Presentation
横浜パシフィコ
Year and Date
2016-03-26 – 2016-03-29
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[Presentation] LysoPS受容体のサブタイプ選択的アゴニストの開発2015
Author(s)
上水 明治, 井上 飛鳥, 井久保 仁也, 中村 翔, ジョン セジン, 佐山 美紗, 岸 貴之, 巻出 久美子, 尾谷 優子, 大和田 智彦, 青木 淳賢
Organizer
BMB2015
Place of Presentation
神戸国際会議場
Year and Date
2015-12-01 – 2015-12-04