2015 Fiscal Year Annual Research Report
神経変性疾患発症に関与するPKCリン酸化基質タンパク質の同定と創薬への応用
Project/Area Number |
25293060
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
齋藤 尚亮 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 教授 (60178499)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 直子 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 助教 (70604510)
上山 健彦 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 准教授 (80346254)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | リン酸化酵素 / パーキンソン病 / モデル動物 / 治療薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、AS/AGUラットがPKCgノックアウト(KO)であること、PKCgKOマウスが線条体ドパミン(DA)放出や黒質DA神経細胞変性などのパーキンソン症状を呈することを示したことから、PKCgKOマウスがパーキンソン病のモデルになることを提唱した。そこで、黒質線条体のPKCgの基質がリン酸化されなくなることがパーキンソン症状の原因であるという仮説を考え、PKCgKOと野生型(WT)のマウス線条体を用い、PKCgの基質の同定を目的として、リン酸化プロテオーム解析を行った。Ion intensityを用いた半定量的解析により、PKCリン酸化モチーフを持つ9個のタンパク質、Connexin-43, Disk1, MADD, CSPa, Calnexin, Stathmin, bPIX, NogoA, Adducin を同定した。昨年度は、これらのうちbPIXに着目して研究を行い、その結果、 bPIXについてPKCgによりSer583, Ser340がリン酸化を受け、DA遊離に関与することを示した。 本年度は、さらに検討を加え、bPIX 以外にもConnexin-43, MADD, CSPa, Calnexin, Adducinもそのリン酸化がドパミン遊離の調節に関与することを見出した。これら候補タンパク質の中で神経伝達物質遊離とシナプス機能維持に重要な働きをするシナプス小胞のシャペロンであるCSPaに着目し、詳細な検討を加えた結果、CSPaは PKCgによりin vitroで、classical PKCにより細胞レベルでリン酸化された。さらに、in vitroでのリン酸化部位はCSPaのSer10であった。PC12細胞を用いたドパミン遊離測定ではCSPaはドパミン遊離に重要であったが、Ser10リン酸化は関係なかった。一方、細胞生存については、Ser10のリン酸化が重要であった。 PKCgがCSPaのSer10をリン酸化することにより、神経細胞生存に関与することを示したことにより、CSPaは黒質線条体系におけるPKCgの基質であり、ドパミン神経細胞生存に関与する可能性が示唆された。
|
Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(5 results)
-
-
-
[Journal Article] Identification and characterization of PKCγ, a kinase associated with SCA14, as an amyloidogenic protein.2015
Author(s)
Takahashi, H., Adachi, N., Shirafuji, T., Danno, S., Ueyama, T., Vendruscolo, M., Shuvaev, A.N., Sugimoto, T., Seki, T., Hamada, D., Irie, K., Hirai, H., Sakai, N. and Saito, N
-
Journal Title
Human Mol. Genetics.
Volume: 24
Pages: 525-539
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
-
-