2013 Fiscal Year Annual Research Report
RhoJによる内皮細胞運動と血管網パターン形成の制御機構
Project/Area Number |
25293078
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
植村 明嘉 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 特命助教 (30373278)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | RhoJ / 腫瘍血管新生 / 内皮細胞 / VEGF |
Research Abstract |
平成25年度は主に、RhoJノックアウト(KO)マウスにおける腫瘍血管新生の解析を実施した。まず、Lewis lung carcinoma、B16F10メラノーマ、MMTV-PyMT乳癌モデルマウスにおいて、RhoJが腫瘍新生血管の内皮細胞に高発現していることを確認した。次に、RhoJ-KOマウスを用いて上記癌モデルを作成すると、腫瘍径の増大、肺・リンパ節転移、血管新生のいずれもが抑制されることを明らかにした。血管内皮細胞特異的にRhoJ遺伝子を欠失させても同様の結果が得られた。また、siRNAを用いたRhoJ遺伝子ノックダウンと、VEGF阻害剤あるいはCombretastatin-A4-Phosphataseを同時に投与すると、相乗的な血管新生阻害効果および抗腫瘍効果が得られた。培養血管内皮細胞を用いた研究では、RhoJがRhoA-ROCK経路を抑制することを明らかにした。このため、RhoJ遺伝子ノックダウンにより細胞遊走・管腔形成が阻害され、さらに血管透過性が亢進することが明らかとなった。これらの結果から、RhoJが腫瘍血管新生阻害剤の新たな標的分子となる可能性が示された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、RhoJ-KOマウスにて腫瘍モデルを作成し、病的血管新生におけるRhoJの役割を明らかにした。また、培養内皮細胞を用いた細胞分子生物学的解析により、RhoJを介した細胞内シグナル伝達機構を明らかにした。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、内皮細胞においてRhoJがVEGFおよびSema3Eシグナルを統合する分子機構を解明するとともに、網膜における生理的血管発生および病的血管新生のパターン形成制御における役割を明らかにする。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度に予定していた研究は、補助金分のみで実施できたため、平成25年度基金分は全額、平成26年度に使用する。 平成26年度は名古屋市立大にて本研究を継続するために、主に物品費にあてる。
|
Research Products
(12 results)
-
[Journal Article] Vascular RhoJ is an effective and selective target for tumor angiogenesis and vascular disruption.2014
Author(s)
Kim C, Yang H, Fukushima Y, Saw PE, Lee J, Park JS, Park I, Jung J, Kataoka H, Lee D, Heo WD, Kim I, Jon S, Adams RH, Nishikawa S, Uemura A, Koh GY
-
Journal Title
Cancer Cell
Volume: 25
Pages: 102-117
DOI
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-