2015 Fiscal Year Annual Research Report
Ras-Raf-ERK/MAPK経路抑制による炎症・がん制御の分子機構
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25293095
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松川 昭博 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (90264283)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 利洋 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (00595712)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 炎症・自然免疫 / シグナル伝達 / 発がん |
Outline of Annual Research Achievements |
1)昨年度作成した、Spred-2 flox/floxマウスについは順調に増えており、組織特異的欠損マウス作成にむけ、種々のプロモーター遺伝子発現マウスと交配を始めている。 2)Spred-2発現マウスを用いて、腸炎疾患モデルの解析を始めている。Spred-2欠損マウスでは腸炎の回復が早かったことから、過剰発現マウスでは回復が遅くなるかどうか、検証している。 3)Spred-2欠損マウスの皮下組織に肺癌細胞(LLC)を接種し、WTとの比較検討を行った。その結果、局所の腫瘍細胞の成長速度に変化はなかった。肺や肝臓への転移についても、有意な差が得られなかった。腫瘍特性により変化があることが予想されるため、次に、メラノーマ細胞を皮下に埋植して比較検討を始めた。 4)ヒト癌組織でのSpred-2の発現を免疫組織的に解析した。種々の癌について検討したところ、膀胱癌について、新しい知見を得ている。すなわち、正常組織ではspred-2は強く発現しているものの、上皮内癌および浸潤癌ではその発現は消失する。逆に、ERKの発現およびMIb-1発現は上昇する。従来より、発がんにERK-MAPKが関与することが示されているが、我々のデータは、Spred-2による内因性抑制機構の解除が癌化および癌の浸潤に関与することを示唆する。 5)肺がん細胞A549をTGFβで刺激すると、上皮細胞の形態は紡錘状に変化し、上皮間結合が消失する。Spred-2 siRNAを導入すると、この変化は軽減し、EMTは軽減した。Spred-2が癌転移に関わる可能性があり、現在さらに解析中である。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)