2014 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロRNAの発現変動を切り口とした肺動脈性肺高血圧症の理解と新治療法の探索
Project/Area Number |
25293125
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
酒井 俊 筑波大学, 医学医療系, 講師 (30282362)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
住田 孝之 筑波大学, 医学医療系, 教授 (00183054)
宮内 卓 筑波大学, 医学医療系, 教授 (60222329)
蕨 栄治 筑波大学, 医学医療系, 講師 (70396612)
武川 寛樹 筑波大学, 医学医療系, 教授 (80173558)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | マイクロRNA / 肺高血圧症 / マイクロアレイ / 低酸素 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、肺高血圧症の病態形成に深く関与するmiRNA-標的遺伝子連関を見出し、それが培養細胞実験と遺伝子操作マウス作製により証明され、PAH関連miRNAを対象とした核酸医薬的手法によりPAHの抑制効果が確認され、新規治療法開発に結びつけることを目的としている。 平成25年度には肺高血圧モデルの確立とその病態評価を行ったが、平成26年度にはその検体を用いて肺組織から抽出したmiRNAおよびmRNAに対してそれぞに対するマイクロアレイを行い、肺高血圧において有意に変動すると考えられるmiRNAおよびmRNAの抽出を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マウスの肺高血圧モデルを確立し、その検体を十分に得ることが出来たため、マイクロアレイの解析が比較的速やかに行うことが出来たため。
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Strategy for Future Research Activity |
リストアップしたmiRNAの候補を幾つか絞り、それらのうち発現が増加するmiRNAに関しては、肺動脈由来肺血管平滑筋細胞(PASMC)に合成miRNAを遺伝子導入を行い、mRNAの発現変化を調べ、標的となる遺伝子発現が低下するのかを調べる。また、発現低下が認められるmiRNAに関しては、PASMCにmiRNAのAntago-miRを遺伝子導入し、標的遺伝子発現が増加するのかを調べる。これらにより、in vivoモデルで変動するmiRNA-標的遺伝子連関が確実な連関を見出す。そのうち確実に変動し肺高血圧の病態に関連していそうな組合せに対して、miRNAの部位に対するノックアウトベクターを作製し、ノックアウトマウスまたはトランスジェニックマウスの作製を試みる。また、確実なmiRNAに対しては、発現が低下しているmiRNAに対しては合成miRNA・発現が増加しているmiRNAに対してはそのAntago-miRをin vivoで投与し、肺高血圧の病態が改善するかを確かめる。
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