2013 Fiscal Year Annual Research Report
睡眠呼吸障害による耐糖能異常発現の機序解明を目的としたコホート研究
| Project/Area Number |
25293142
|
|---|
| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
| Research Institution | Ehime University |
|---|
Principal Investigator |
谷川 武 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80227214)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 功 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90253781)
丸山 広達 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20627096)
江口 依里 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60635118)
加藤 匡宏 愛媛大学, 教育学部, 准教授 (60325363)
山内 加奈子 愛媛大学, 教育学部, 研究員 (20510283)
古川 慎哉 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60444733)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
| Keywords | 睡眠呼吸障害 / 耐糖能異常 / インスリン抵抗性 / コホート研究 / 75g ブドウ糖負荷試験 / 自律神経系機能 |
|---|
| Research Abstract |
本年度は、睡眠呼吸障害とインスリン抵抗性、家庭血圧、psychomotor vigilance task（PVT）検査との関連について、平成21年～24年度に実施した東温スタディ参加者約2,000名において、横断的検討を実施した。
主たる結果として、①夜間就寝中の3%ODI（oxygen desaturation index）を5回未満、5-15回未満、15回以上/時間の3群に分けて、75gブドウ糖負荷試験により評価した糖尿病判定との関連を分析した結果、5回未満/時間に対しての耐糖能異常のオッズ比は、15回以上/時間において1.69（95％信頼区間：1.03-2.75、傾向性p=0.04）であった。②夜間就寝中の呼吸障害指数を0-10回未満、10-20回未満、20回以上/時間の3群に分けて、家庭血圧との関連を分析した結果、多変量調後の起床時と就寝時の血圧差（最高/最低）は、男性で3.6/5.6、4.6/5.7、6.9/7.5 mmHg、女性で2.5/3.4、2.8/3.8、4.3/4.8 mmHg (傾向性：p＜0.05) であった。③3%ODIを0-0.88, 0.89-2.35, 2.36-6.04, 6.04回以上/時間の4群に分けて、PVTにより評価した客観的な注意・覚醒度との関係を分析した結果、6.04回以上/時間では、それ以下の群と比較して反応時間の逆数の平均値が有意に低く、反応時間の中央値、反応速度上位10%の反応時間の平均値、反応遅延、反応間違い、主観的眠気（エプワース眠気尺度）は有意に高値であった。
以上のように、本年度は横断的検討により、主目的である睡眠呼吸障害と耐糖能異常との関連の可能性を示すとともに、家庭血圧や注意力といった本研究の特長的な検査指標との関連性も示した。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度は、研究テーマに関連して、既存データを用いた横断的研究を実施しており、学術論文に1本（睡眠呼吸障害の重症度と糖代謝異常の関連）投稿中であり、また学術会議にて3演題の発表を行っている。
平成26年度からの研究準備も予定通り進んでいる。また、地域での成果に関する情報発信を目的とした、愛媛県東温市における本研究の成果報告のためのシンポジウムを本年4～6月の間に開催する予定で進んでいる。
|
| Strategy for Future Research Activity |
平成26年度以降は、計画通り平成21年度受診者約460名に対し、5年後調査を実施する。また、横断的研究についても継続的に実施する。
|
Research Products
(3 results)
