2014 Fiscal Year Annual Research Report
健康関連認知行動の変容を促すモバイルヘルスプログラムの開発と実証研究
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25293150
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
古川 壽亮 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90275123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下寺 信次 高知大学, 医歯学系, 准教授 (20315005)
渡辺 範雄 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, その他部局等, その他 (20464563)
米本 直裕 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, その他部局等, その他 (90435727)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 認知行動療法 / ICT / うつ病 |
Outline of Annual Research Achievements |
2014年度は、2013年度に開発したスマートフォンによる普及型認知行動療法プログラムについて2013年度のオープンパイロット試験の結果を踏まえて(1)スマートフォンでの入力を練習できる解説を加え、また入力が出来ることを確認するイントロを追加、(2)長めであったセッションを分割して負担感を軽減、などの改良を加えた。そして、生活習慣病患者も含めた、薬物抵抗性のうつ病患者で、このスマートフォンによる普及型認知行動療法プログラムと、待機群を比較する無作為割り付け比較試験を計画し、プロトコルと手順書を作成し、倫理委員会の審査を受けて、共同研究体制を確立した上で無作為割り付け比較試験を2014年9月から開始した。年度内に20名の参加者のエントリーを得た。ただし、今回の普及型認知行動療法プログラムは、セルフモニタリングと行動活性化と認知再構成という基本要素をカバーしているミニマムセットであるので、今後本格的に認知行動療法を施行するためには追加モジュールとしてアサーション、構造化問題解決のモジュールの開発も進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実施可能性の観点から生活習慣病を患っている可能性のある薬物抵抗性のうつ病患者を対象に、ミニマムセットのスマートフォン認知行動療法の無作為割り付け比較試験を開始した。うつ病および生活習慣病の両側面から解析を進める予定である。おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
9月から開始した臨床試験は、当初さまざまなハードルがあった(とくに患者さんがICTにどの程度なじんでおられるかによってさまざまな問題が発生した)が、それらをほぼ解決し、2014年12月以降はほぼ順調に進展するようになった。ただし、協力施設が4病院・クリニックとまだ少ないためエントリー数が伸びていない。2015年度は協力施設を拡大し、目標症例数を達成できる体制を築く。
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Causes of Carryover |
今年度臨床試験を開始したが、エントリーのペースが当初予定よりも少しだけ遅かったため、次年度に繰り越すこととなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は順調に参加者エントリーを進める予定であるので、繰り越し分も使用する予定である。
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Research Products
(4 results)