2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25293164
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
西尾 元 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90253260)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥平 准之 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (10635585)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | RyR2 / カルシウム動態 / 遺伝性不整脈原因遺伝子 / 胸腺 |
Research Abstract |
平成25年度には、変異導入したモデル動物とコントロール動物から各種の臓器を採取して臓器重量を検討し、胸腺と脾臓で変異を導入した動物で統計学的に有意に臓器重量が増加していることが確認できた。肉眼的には、腸間膜のリンパ節も変異導入したモデル動物で明らかに肥大しており、導入した変異がこうした免疫系臓器の肥大をもたらすと考えられる。しかしながら、そのメカニズムについては明らかとすることができなかった。すなわち、胸腺、脾臓、骨髄を採取して、フローサイトメトリー法によって各種のリンパ球の表面マーカーの発現等を検討したが、両群に明らかな差は認められなかった。現在、リンパ系臓器の肥大につながるメカニズムについて検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
カルシウム動態の解析手法の確立に時間を費やしたため、若干の遅れがあるものの、順調に研究計画は推移している。
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Strategy for Future Research Activity |
心筋型リアノジン受容体遺伝子変異は、臨床的には心筋細胞内のカルシウム動態の異常を来して不整脈源性右室心筋症の原因となることが明らかとなっている。本年度は、リンパ系臓器における臓器重量の変化を来すメカニズムが今のところ不明のため、リンパ系臓器の検討を行うことができない状態となっていることも有り、心臓におけるカルシウム動態の変化など心臓を標的臓器として、変異を導入した動物の心筋細胞のカルシウム動態を検討することをまず計画している。 これを通じて、変異を導入したモデル動物の心臓における電気生理学的な特徴が明らかとすることができると期待される。 この他、実際の心筋細胞から蛋白生化学分析法によって、変異を導入した心筋型リアノジン受容体の活性制御に関連しているとされるリン酸化状態について検討する。心筋型リアノジン受容体蛋白質と相互作用していることが知られているFKBP12などとの結合性に影響を与えるのかどうかについての情報を提供できるものと期待される。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度に、イメージング機器が発売されることを今年度から把握していたので次年度に使用額が生じた。 ウエスタンブロットの結果取得のために必要なGEヘルスケアのイメージング機器(Amersham Imager 600)を購入するために使用する。上記機種は、論文引用数も世界的に多く、論文レベルの画像を取得するのに最も適している。本研究計画では、タンパクレベルの解析が多いため、円滑に研究を進めるために上記機種を購入するに至った。
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Research Products
(2 results)