2013 Fiscal Year Annual Research Report
分子生物学的手法を用いた進行期子宮頸癌の放射線治療予後予測システムの構築
Project/Area Number |
25293266
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
播磨 洋子 関西医科大学, 医学部, 准教授 (80140276)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 放射線 / 子宮頸癌 / 予後予測 / バイオマーカー |
Research Abstract |
我々は従来から放射線治療を施行した子宮頸癌症例の癌組織や血液を収集し、放射線治療後の予後に関与する分子生物学的な検討を行ってきた。血清バイオマーカーの探索については、子宮頸癌を対象として、抗癌剤シスプラチン同時併用放射線治療前の患者血清からTOF-MOSを用いてアポリポ蛋白C-II (ApoC-II)を抽出し、ApoC-IIが予後予測因子として有用であることを特定し(平成19~平成21年度基盤研究(B)19390326)論文に発表した(Yoko Harima, et al. Apolipoprotein C-II could be a potential serum biomarker as a prognostic factor of locally advanced cervical cancer after chemoradiotherapy Int. J. Radiation Oncology Biol. Phys., 87 : 1155-1161, 2013)。本研究ではApoC-IIのモノクロナールElisa-Kit抗体を作製し、日本放射線腫瘍学研究機構(JROSG)婦人科腫瘍グループ参加施設と連携して前向き研究を開始した。当初予定した150例中、現在100例の症例を登録し、さらなる症例の集積を行うとともに、治療後の経過を観察中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
血清バイオマーカーであるアポリポ蛋白C-II (ApoC-II)についてはモノクロナール抗体のElisa-Kit作製に成功した。当施設の単独研究として87例の子宮頸癌の予後予測因子としてApoC-II Elisa-Kitを用いて後向き研究として生存率を算定し、ApoC-IIは全生存率、局所再発率に関与していた。この結果は現在論文作成中である。そして前向き研究としてJROSG婦人科腫瘍グループ参加施設と連携して前向き研究を開始して100例を集積した。
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Strategy for Future Research Activity |
我々は従来の研究で、血清中のmiR-214*、miR-493*は無再発生存率、全生存率に関与し、癌組織のmiR-200a、miR-200b*、miR-484が治療効果に相関することを見出した(平成23年度~平成24年度挑戦的萌芽研究21659296)。したがって血清バイオマーカーApoC-II、miR-214*、miR-493*、癌組織のmiR-200a、miR-200b*、miR-484を多施設前向き研究で検証し、その機能解析を行い、真に重要な予後予測因子を確定し、臨床応用を目指す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
我々が作成したApoC-IIのElisa-Kitのコントロールとなる試薬が検討途中で調整に問題が生じて、測定に支障をきたしたため、予定したよりも十分な症例数を測定できなかった。また、患者血清中のmiRNA測定に際して検討を要したため、期間中に測定ができなかった。 ApoC-IIのElisa-Kitのコントロールとなる試薬の問題は試行錯誤を繰り返し、ようやく年度末に測定できる状態になった。したがって、次年度は本試験に必要な症例数についてApoC-IIを測定できると考えられる。さらに、患者血清中のmiRNA測定についても目途がたったので、次年度には測定に取り掛かる予定である。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Intra-arterial infusion of thrombin: animal experiments2013
Author(s)
Atsushi Komemushi, Shuji Kariya, Miyuki Nakatani, Rie Yagi, Yumiko Kono, Satoshi Suzuki, Shohei Kanno, Koshi Ikeda, Keita Utsunomiya, Yoko Harima,Kazuhisa Oyamada, Tsuyoshi Kamiyoshi, tsuyoshi Miyake, Ryo Sato, Michito inoue, Noboru Tanigawa
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Journal Title
Minimally Invesive Therapy
Volume: Early Online
Pages: 1-3
Peer Reviewed
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