2014 Fiscal Year Annual Research Report
DPC情報を用いた脳卒中大規模データベースによるベンチマーキングに関する研究
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25293314
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
飯原 弘二 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90270727)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮地 茂 大阪医科大学, 医学部, 准教授 (00293697)
小笠原 邦昭 岩手医科大学, 医学部, 教授 (00305989)
岡村 智教 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00324567)
塩川 芳昭 杏林大学, 医学部, 教授 (20245450)
松田 晋哉 産業医科大学, 医学部, 教授 (50181730)
豊田 一則 独立行政法人国立循環器病研究センター, その他部局等, その他 (50275450)
西村 邦宏 独立行政法人国立循環器病研究センター, その他部局等, その他 (70397834)
嘉田 晃子 独立行政法人国立病院機構(名古屋医療センター臨床研究センター), その他部局等, その他 (70399608)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | Stroke / Stroke center / Ischemic stroke / Hemorrhagic stroke |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、平成25年度に日本脳神経外科学会、神経学会、脳卒中学会の研修教育施設を対象に、脳卒中センターの推奨要件に関する調査を施行し、DPC参加病院を対象にした「脳卒中患者の退院調査」に協力を要請、前年度に加療した急性期脳卒中症例を悉皆的に抽出した大規模データベースを構築する。平成26年度には2)入院死亡率、退院時転帰、在院日数などのアウトカムの分析、3)アウトカムに影響する患者要因、施設要因のhierarchical logistic modelによる検討、4)リスク調整アウトカムの評価、5)地理情報システム(GIS)を用いた急性期脳卒中の収容時間がアウトカムに与える影響を脳卒中の病型別、二次医療圏別に検証する。本年度は、初年度に調査した急性期脳卒中症例約5万3千件のデータ解析を行い、本研究班で作成した、「包括的脳卒中センタースコア」が脳卒中の入院死亡率に与える影響を解析し、脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血のいずれの病型および全病型において、「包括的脳卒中センタースコア」が有意に脳卒中の死亡率に影響を与えることを証明した。本研究成果を、オープンアクセス・ジャーナルであるPLOS ONEに投稿し、受理された。この結果を研究班ホームページ、プレスリリース、学会、講演会での発表を通して、参加施設にフィードバックし、ベンチマーキングを行った。本年度には、4年ぶりに脳卒中診療施設調査を行い、ベンチマーキングの効果を検証中である。 本研究成果は、脳卒中の救急医療の提供体制を再考する上で貴重な情報であり、エビデンスに基づく救急医療体制の構築に資する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた研究計画どおり進展している
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Strategy for Future Research Activity |
研究参加施設へのフィードバック方法の改善などをはかり、ベンチマーキング効果の増大につなげる
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Causes of Carryover |
研究計画通り症例登録は順調に進んでいるが、当初の予定より解析等に時間を要したため、結果公表が遅れ使用予定としている予算が未使用となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度において、解析したデータ結果公表サイト更新等に係る費用として使用予定。
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