2013 Fiscal Year Annual Research Report
超高磁場MRIを用いた中枢性・局所性関節疼痛機序の解明と非侵襲性評価システム開発
Project/Area Number |
25293322
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西井 孝 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座准教授 (70304061)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 芳親 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 教授 (00174897)
黒田 輝 東海大学, 情報理工学部, 教授 (70205243)
田中 壽 大阪大学, 医学部附属病院, 准教授 (40294087)
佐藤 嘉伸 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70243219)
菅野 伸彦 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70273620)
坂井 孝司 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00444539)
上杉 裕子 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (40423230)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | MRI / 関節 / 疼痛 |
Research Abstract |
膝・股関節疾患の病態診断において、軟骨など関節組織の形態・質的評価とともに痛みの局在性と重症度を3テスラおよび本邦では臨床未使用の7テスラ超高磁場MRIを用いた脳fMRI(functional MRI)を用いて視覚的・定量的に診断する統合的な評価システムの開発を研究の目的とした。 まず、膝・股関節の関節軟骨や半月板、関節唇の非侵襲的形態・定量評価と痛み・心理的臨床スコア解析との関連性について検討した。fMRIで関節痛刺激を周期的・効率的に再現性高く負荷するデバイスの作成を考案し、駆動装置の複動エアシリンダーと制御装置を組み込み一定の周期で下肢関節の内外旋回運動を自動制御するMRI適合性システムはほぼ完成した。一方、ブロックデザインによる痛み負荷→安静→痛み負荷→安静を繰り返し、まず臨床稼働している3テスラ MRIを用いて健常ボランティアのfMRIをおこなった。解析プログラム上、痛み負荷に伴う有意な脳内賦活領域がMRIで検出された。 本邦で新たに導入された臨床用7テスラMRIは高い磁場強度を有するため大幅な画質向上がみこまれる反面、静磁場の不均一や体動にともなうアーチファクトの影響、発熱や末梢神経刺激などの患者安全性について検証が不十分であった。7 T MRI 装置を、安全で高性能に使用するために、撮像条件や環境条件を検討した。具体的には、ファントムを用いて、撮像方法(シークエンス)、高感度コイルの性能、静磁場を含めた装置の安定性を検討した。7 T MRI 装置は、未だ開発途上であり、シークエンス、コイルを始めいくつかの点で改良が必要であることが分かった。高精度の測定には、環境条件や静磁場を含めた装置の安定性が重要であるが、こちらは、比較的安定である事を確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
H25年度に計画していた、1)膝・股関節の関節軟骨や半月板、関節唇の非侵襲的形態・定量評価と痛み・心理的臨床スコア解析との関連性、2)fMRIにおいて関節痛刺激を周期的・効率的に再現性高く負荷するデバイスの作成、3)3テスラ MRIを用いた健常ボランティアでのfMRIを用いた痛み評価、4)7 T MRI 装置を安全で高性能に使用するための、撮像条件や環境条件の検討、はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
1)7テスラMRIを用いたfMRIの撮影法の確立 平成25年度研究にて7テスラMRIの環境整備と安全性が確立された後に、ボランティアにて関節痛刺激デバイスを用いたfMRI撮影をおこない撮像シークエンス条件の最適化をおこなう。痛み刺激程度・部位と脳賦活化領域の局在性、賦活変化量との関連性およびその再現性を検証し、3テスラMRIのfMRI集積データと比較しての7テスラ超高磁場撮影の有用性について検討をおこなう。 2)7テスラMRIを用いた臨床研究 研究開始に先立ち、大学倫理審査委員会での研究内容等につき研究承認を得て被験者に説明し同意を得る。人工関節手術を予定している変形性股関節症患者、変形性膝関節症患者を募集し、術前に各種臨床機能評価をおこなう。7テスラMRI撮影により中枢性感覚機能評価のためのfMRI, 関節形態評価に適するFIESTA-C画像、関節軟骨組成評価のためのT2・T1 rhoマッピング画像などを取得する。術中に関節液および滑膜・関節包を採取し、組織学的評価により軟骨変性・炎症性メディエーターに関する発現性および局在性について解析をおこなう。 MRIにおける痛みに対する脳内賦活化の局在性と活動量、軟骨の形態・変性の各定量的パラメータと、臨床機能評価におけるQOL/痛み/心理活動スコア、組織学的評価における各炎症性メディエーターの発現量との相関性について検討をおこなう。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
fMRIで関節痛刺激を周期的・効率的に再現性高く負荷するデバイスの作成をおこなっているが、翌年度も撮像をおこおないながらひきつづき調整および部材の修正などにより最適化を行う必要性がある。よってH25年度の未使用額分を翌年度分に請求をおこなった。 fMRIにおいて関節痛刺激を周期的・効率的に再現性高く負荷するデバイスの修正・調整をひきつづき施行する。
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Research Products
(9 results)