2013 Fiscal Year Annual Research Report
ドップラー補償光学型および偏光感受型光干渉断層計による三次元光バイオプシーの開発
Project/Area Number |
25293353
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大鹿 哲郎 筑波大学, 医学医療系, 教授 (90194133)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安野 嘉晃 筑波大学, 数理物質科学研究科(系), 講師 (10344871)
平岡 孝浩 筑波大学, 医学医療系, 講師 (30359575)
加治 優一 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (50361332)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 光干渉断層計 / OCT / 偏光 / birefringence / 血管イメージング / 複屈折 |
Research Abstract |
次世代型光干渉断層計(optical coherent tomography)を開発し,臨床応用することを目的として研究を行った.目的としたOCTは2種類ある.一つは偏光感受型OCTで,従来のOCTが組織の光散乱のみを測定して組織内の構造を弁別するものであったのに対し,複屈折や光の減衰を情報として取り入れることによって,前眼部組織の生理学的状態を詳細に捉える装置である.もう一つはドップラー効果を利用した血流コントラストイメージング(光コヒーレントアンギオグラフィー)によって三次元血管イメージングを行うOCTである.毛細血管レベルの異常を検出するために,補償光学による動的収差補正を行い,高分解能かつ特異的コントラストをもった血管像抽出を行う.両者ともengineering model(EM機)を元に,ヒト眼で組織弁別アルゴリズムの最適化およびシステム全体の統合を行い,ヒト眼での測定を行った. 偏光感受型OCTでは,円錐角膜における極早期変化を捉えるべく,角膜の偏光変化と形状変化に関する詳細な各種パラメターの比較を行い,角膜実質組織偏光変化が極早期の病変を表す指標となる可能性を見出した.また,ヒト眼において強膜の偏光情報と眼圧が相関することを示し,動物眼におけるin vitro解析と合わせて評価することにより,緑内障において強膜コラーゲン組成強度が重要な因子となっている可能性を示した. 光コヒーレントアンギオグラフィーにおいては,正常ヒト眼において網膜レベル,脈絡膜レベルの細小血管が描出可能なレベルまで開発を進行させた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
engineering model(EM機)を元に,ヒト眼で組織弁別アルゴリズムの最適化およびシステム全体の統合を行い,ヒト眼での測定が可能なレベルに達している.眼科外来に設置し,データの測定を進めている.
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Strategy for Future Research Activity |
研究は順調に進行しており,正常ヒト眼でのデータ採取を行うと共に,各種の眼疾患におけるデータを蓄積していく予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
装置の小型に時間を要したため計画を一部変更した 前年度繰越額と合わせて使用し,研究計画を進める
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