2013 Fiscal Year Annual Research Report
レーザーマイクロダイセクションを用いたマウス胎仔皮膚再生の分子機構の解明
Project/Area Number |
25293363
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
貴志 和生 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (40224919)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保田 義顕 慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (50348687)
林 瑠加 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (50445392)
荒牧 典子 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (80365311)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 皮膚 / 再生 / 胎仔 |
Research Abstract |
胎生13日創傷部の辺縁と正常部位の表皮、胎生14日創傷部辺縁と正常部位の表皮の4点を比較することで得られた、胎生13日創傷部位でのみ発現している遺伝子、または胎生14日の創傷部でのみ発現している遺伝子の発現が正しいか否かを、real time PCRにより確認した。ICRマウス胎生13日と14日の胎仔に胎仔手術を施し、側胸部に長軸方向に長さ約2mmの、皮膚肉様筋に至る皮膚全層切開創を作成した。創作成後15時間に動物を安楽死させ、体幹部を創を含めて輪切りにしたのち組織をRNAlater(Quiagen社)に浸漬し、その後OCTコンパウンドに包埋し、急速冷凍し-80℃で保存した。清潔にしたクライオスタットで、凍結標本から厚さ10μmの凍結切片を約50個作成し、RNAse freeのスライドグラスで組織切片を回収する。直後にレーザーマイクロダイセクションシステムPALM MicroBeam(カールツァイスマイクロイメージング社)を用いて、創辺縁部の表皮、真皮、反対側正常体幹部の表皮、真皮を別々にモニター上で切り出し、光ピンセットを用いて回収し、total RNAを回収した。胎生14日に作成した創傷に関しても同様の処置を行った。 このようにして回収した表皮4検体、真皮4検体のRNAを増幅させた後、reverse transcriptaseを用いてcDNAに変換した。 また、平成26年度の研究で必要な、in situ hybridizationの技術を習得した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の最も大切な部分であるレーザーマイクロダイセクションを用いた組織の切り出しと、そこからのRNAの抽出が順調に行われている。
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Strategy for Future Research Activity |
胎生13日創傷部の辺縁と正常部位の表皮、胎生14日創傷部辺縁と正常部位の表皮の4点を比較することで得られた、胎生13日創傷部位でのみ発現している遺伝子、または胎生14日の創傷部でのみ発現している遺伝子の発現が正しいか否かを、real time PCRにより確認する。上記と同様に、胎仔手術施し、様々な時間ののちに創傷部を含めた組織を採取し、RNAを採取、発現とその変化を定量的に調べる。また、同様に4%パラフォルムアルデヒドで固定したサンプルから、パラフィン切片を作成し、in situ hybridizationで発現の局在と、確かに表皮細胞で発現しているか否かを確認する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
RNA回収後に、マイクロアレイによる解析を行う前に、RNAの増幅の作業が必要となった。このため、マイクロアレイは未購入であるため。 マイクロアレイの購入に充当する。
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