2013 Fiscal Year Annual Research Report
リポソーム化ラクトフェリンを用いた口腔癌の増殖ならびに骨浸潤の制御
Project/Area Number |
25293373
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
高田 隆 広島大学, 医歯薬保健学研究院(歯), 教授 (10154783)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮内 睦美 広島大学, 医歯薬保健学研究院(歯), 准教授 (50169265)
犬伏 俊博 広島大学, 医歯薬保健学研究院(歯), 助教 (30550941)
進藤 正信 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (20162802)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | ラクトフェリン / 口腔癌 / 骨浸潤 / 抗癌作用 / 破骨細胞 |
Research Abstract |
口腔癌の増殖と骨浸潤に対するリポソーム化ラクトフェリン(L-LF)経口投与の抑制効果に関する検討を行うために、まず、口腔癌の骨浸潤モデルの検討を行い、次いで確立されたモデルを用いてL-LF投与の影響を観察した。その結果、骨浸潤モデルは当初計画していたヌードマウスの頭蓋に癌細胞を移植するモデルよりは、C3HマウスにSCCVII細胞を移植するモデル(Oral Oncol. 2007)のほうが、普通飼育の動物を用いることが出来、腫瘍の増殖も速やかで確実なことから、より簡便で確実なモデルであることが明らかとなった。そこで、このモデルにて口腔癌の増殖と骨浸潤に対するL-LFの効果を検討したところ、L-LFの経口投与によって、1.肉眼観察にと計測により、腫瘍径が有意に減少した。2.μCTによる解析ならびに組織学的な観察により、骨破壊が有意に抑制された。3.組織学的ならびに免疫組織学的な観察により、腫瘍内血管新生が有意に抑制される。ことが明らかとなった。 当初予定した骨破壊関連因子の免疫組織学的観察は、実験動物モデルの確立に時間を要し、脱灰標本における免疫組織化学染色が困難であったことより、現在も検討を継続中であるが、26年度に予定していたラクトフェリン(LF)の抗腫瘍効果に関するin vitroでの分子病理学的検討に着手することが出来、LFが口腔癌細胞のアポトーシスを誘導し、腫瘍血管内皮細胞の増殖を抑制することを示唆する結果を得た。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定した移植した口腔癌組織に対する免疫組織学的な検討は未だ完結していないが、次年度以降に予定しているin vitroにおける検討に着手することが出来たので、研究計画全体としてはおおむね順調に進行しているとみなした。
|
Strategy for Future Research Activity |
移植した口腔癌組織に対する免疫組織学的な検討を速やかに完結させるとともに、25年度に得られたpreliminaryな研究結果を元に、次年度以降に予定しているin vitroにおける分子生物学的な検討を研究計画に従って推進する。
|
-
-
[Presentation] The Inhibitory effects of bovine lactoferrin on growth, invasion, and bone resorption of oral squamous cell carcinoma.2013
Author(s)
9. Chanbora C, Inubushi T, Subarnbhesaj A, Ayuningtyas NF, Miyauchi M, Ishikado A, Imanaka H, Makino T, Takata T.
Organizer
XIth International Conference on Lactoferrin: Structure, Function and Applications
Place of Presentation
ローマ、イタリア
Year and Date
20131006-20131010