2014 Fiscal Year Annual Research Report
成熟脂肪細胞のDirect Reprogrammingによる骨再生システムの開発
Project/Area Number |
25293413
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
朝比奈 泉 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (30221039)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小守 壽文 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (00252677)
住田 吉慶 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (50456654)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 骨再生 / ダイレクトリプログラム / 脂肪細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は前年度に引き続き、生体での遺伝子導入を可能にする基質の作製を試みた。前年度、脂肪由来MSC (ADMSC) の骨芽細胞分化に有効な導入遺伝子としてrunx2やbmp4を選択して使用したところ、in vitroにおける分化誘導性については、runx2の高い有効性を認めた。しかしながら、生体でも同様の効果が得られるかを調べるため、これら両遺伝子をコードするplasmid DNA (pDNA) を搭載した遺伝子活性化基質(GAM)を作製して、移植実験を行った。移植はラット頭蓋骨上(骨膜下)と頭蓋骨に作製した欠損部に行い、移植後2, 4, 8週後に試料を採取して、新生骨の形成を観察した。その結果、両遺伝子を搭載したGAMは、遺伝子の搭載のない基質と比較して、顕著な新生骨の形成を認めたものの、欠損部での骨形成に関しては、bmp4を搭載したGAMについて新生骨形成の亢進を認めた。現在、in vitroにおいては、成熟脂肪細胞を使用して、それらにbmp4やrunx2と共にoct4などの初期化因子を導入することで、骨芽細胞への直接転換が図れるか実験を行っているところである。分化転換を図ることのできる遺伝子の組み合わせを抽出できれば、それらを本年度作製したGAMに搭載することで、生体での分化転換が可能かを検証していくつもりである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究予定期間の前半を終了したが、効率が良いと言えないものの一定の効率で生体における遺伝子の導入を可能とする基質を作製することができた。そのため、概ね計画は順調に進展していると評価した。
|
Strategy for Future Research Activity |
非培養の脂肪細胞を使用した骨再生の可能性を、分化転換の誘導を含めてGAMを応用することで検討していく。
|
Research Products
(2 results)