2014 Fiscal Year Annual Research Report
看護学士課程におけるアクティブラーニング・プログラムによる看護実践能力の開発
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25293437
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Research Institution | St. Luke's International University |
Principal Investigator |
松谷 美和子 聖路加国際大学, 看護学部, 教授 (60103587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐居 由美 聖路加国際大学, 看護学部, 准教授 (10297070)
平林 優子 信州大学, 医学部, 教授 (50228813)
三浦 友理子 聖路加国際大学, 看護学部, 助教 (70709493)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 看護実践能力 / アクティブラーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
看護系大学4年生の看護実践能力および学修成果の自己認識を明らかにすることを目的として、自記式質問紙調査を実施した。2014年9月に同意の得られた4年生が在籍する全国の看護系学部・学科197校に、看護学生4年生全員への質問紙の配布を依頼し、学生自身の自由意思による回答と投函により回収した。用いた測定尺度である看護実践能力測定尺度NCOS(Nursing Competency Scale)は、7つの下位尺度で構成する55項目の6点尺度であった(内的整合性α=0.83)。学修成果は16項目からなる5段階尺度であった(内的整合性α=0.84)。 【結果】配布依頼数5,661、回収数1,670(29.5%)、有効回答数1,601であった。回答者の属性:年齢22歳以下(86.0%)、女性(93.1%)、他分野の学士を有する者(3.9%)、社会人経験のある者(4.1%)、大学院進学意思のある者(13.4%)であった。また、就職資格は看護師(82.3%)、保健師(6.7%)、助産師(6.4%)を選んでいた。看護実践能力の自己認識は、年齢が22歳以上の者、他分野の学士号を取得している者、社会人経験の有る者、進学意思の有る者のほうが有意に高かった(いずれもp=0.000)。7つの各下位尺度(Ⅰ.人間関係構築力、Ⅱ.セルフマネジメント力、Ⅲ.自己研鑽力、Ⅳ.基盤知識力、Ⅴ.看護技術力、Ⅵ.看護コミットメント力、Ⅶ.看護業務遂行力)の得点が7割以上であった高得点群は低得点群に比べ、学修成果の得点がいずれの下位尺度でも有意に高かった(p=0.000)。 【考察】実践能力を高めることが学修成果を高めることにも関連していることが明確になった。また、学士編入生等の看護系学部編入の推進も一考の余地があることの示唆を得た。なお、当該研究は、平成26年度文部科学省科学研究費補助金による研究の一貫として実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度の研究目標である看護系大学生の看護実践能力の測定用具開発のための調査を実施し、結果を看護教育学会学術集会で発表するための登録を完了した。現在、尺度開発の論文を発表する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、H28年度以降の看護学生の看護実践能力開発のためのアクティブラーニング・プログラムの開発のために、看護学教育において実施されている、あるいは、効果的であると考えられているアクティブラーニングの方法を調査・整理し、看護実践能力開発のための学習方法を提示する。具体的には、看護実践能力-プログラム1-コミュニケーション力の開発、および、看護実践能力-プログラム2-アセスメント力の開発のための授業デザインを提案する。
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Causes of Carryover |
会議のための分担者の旅費の費用が1回分少なかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度研究者会議の旅費として使用する計画である。
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Research Products
(1 results)