2016 Fiscal Year Annual Research Report
視線計測とプロセス解析を用いた看護師の注射確認方法の標準化と人材育成ツールの開発
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25293439
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Research Institution | The Japanese Red Cross Hiroshima College of Nursing |
Principal Investigator |
川西 美佐 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 教授 (80341238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 豊明 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20301830)
土屋 文人 国際医療福祉大学, 薬学部, 教授 (30114565)
三林 洋介 東京都立産業技術高等専門学校, その他部局等, 教授 (10409899)
吉田 文子 佐久大学, 看護学部, 教授 (80509430)
堂本 司 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 講師 (80707084)
服部 智子 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 助教 (60707082)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 注射事故防止 / 看護学 / 医療安全 / 視線計測 / プロセス解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、研究目的2)「『安全・安心』に注射実施ができるための、看護基礎教育における人材育成ツールを開発する」に取り組んだ。 1.「注射処方箋なぞり読みトレーニングアプリ」が平成28年12月に完成したため、まず、トレーニングアプリを運用するためのサーバー構築を行った。サーバーの仕組みとして、学習者がダウンロードしたトレーニングアプリを利用すると、なぞり読みのトレーニングおよびテスト履歴が学習履歴として自動でサーバーに蓄積される。学習者はIDとパスワードでログインするため、学習者ごとの学習履歴収集が可能である。 2.次に、アプリ利用による学習履歴の分析ツール作成の検討を行った。分析ツールは、「なぞり読みトレーニングアプリ」の学習履歴を分析することにより、トレーニングモードとテストモードを何回学習したら、得点がプラトーに達するか、なぞり結果において全ての文字をなぞれるようになるかを明らかにすることを目的とすることにした。 3.サーバー構築は、平成29年3月に完成した。サーバー構築により、トレーニングアプリの利用者数の制限がなくなり、トレーニングアプリの今後の汎用化の基盤ができた。また、学習履歴をサーバーに自動的に蓄積できるため、学習履歴の分析が容易になった。学習履歴の分析ツール作成は、ID・パスワード管理方法、分析の視点の作成が終了した。平成29年度は、分析ツールを完成させると共に、トレーニングアプリの有効性の検証に取り組む。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究目的2)「看護基礎教育における人材育成ツールを開発する」について、人材育成ツールの教材作成を、研究当初計画していたDVDからアプリに変更したため、「注射処方箋なぞり読みトレーニングアプリ」の作成に時間を要し、完成が平成28年12月になった。そのため、平成28年度に予定していたトレーニングアプリの有効性の検証を次年度に持ち越した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は、「注射処方箋なぞり読みトレーニングアプリ」の有効性の検証として、次の2つの調査を行う。 ①看護大学の学生1年生~4年生(各学年20名程度)、計80名程度を対象として、学習履歴の分析と利用者アンケートによる「注射処方箋なぞり読みトレーニングアプリ」の評価を行う。 ②看護大学の学生1年生~4年生(各学年5名程度)、計20名程度を対象として、「注射処方箋なぞり読みトレーニングアプリ」の利用前後で、注射処方箋のなぞり読みについて視線計測とプロセス解析の調査を行う。
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Causes of Carryover |
注射処方箋確認を正確かつ確実に行うための教育ツールの開発について、ユーザーである看護学生が「いつでも、どこでも、繰り返し納得できるまで」学習できるよう、スマートフォンでトレーニングできるアプリを開発した。平成29年2月時点でアプリ作成とサーバー構築が終了し、教育ツールがほぼ完成したが、開発に予定より長期間を要したため、教育ツールの有効性を検証する調査を平成29年度に行うことにした。よって、調査に関する経費および研究者打ち合わせ経費を次年度使用する。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度は、まず、「注射処方箋なぞり読みトレーニングアプリ」の分析ツールを完成させる。分析ツール作成費を支出する。次に、トレーニングアプリの有効性の検証として、次の2つの調査を行う。①看護大学の学生1年生~4年生(各学年20名程度)、計80名程度を対象として、学習履歴の分析と利用者アンケートによる「注射処方箋なぞり読みトレーニングアプリ」の評価を行う。②看護大学の学生1年生~4年生(各学年5名程度)、計20名程度を対象として、「注射処方箋なぞり読みトレーニングアプリ」利用前後で、注射処方箋のなぞり読みについて視線計測とプロセス解析の調査を行う。そして、トレーニングアプリを用いたアクティブラーニングを作成する。調査および分析に係る経費、研究者打ち合わせ経費を支出する。
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