2013 Fiscal Year Annual Research Report
慢性病エンドオブライフ期の望む生き方を支えるコミュニケーションガイド日本版の開発
Project/Area Number |
25293440
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Health Care University |
Principal Investigator |
谷本 真理子 東京医療保健大学, 医療保健学部, 教授 (70279834)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長江 弘子 千葉大学, 看護学研究科, 教授 (10265770)
正木 治恵 千葉大学, 看護学研究科, 教授 (90190339)
櫻井 智穂子 東京医療保健大学, 医療保健学部, 准教授 (40344973)
増島 麻里子 千葉大学, 看護学研究科, 准教授 (40323414)
池崎 澄江 千葉大学, 看護学研究科, 講師 (60445202)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | エンド・オブ・ライフケア / 非がん慢性疾患患者 / アドバンス・ケア・プランニング / コミュニケーション / 相互作用 / 地域中核病院 |
Research Abstract |
本研究の目的は、エンドオブライフ期を生きる慢性疾患患者の多様な軌跡、複雑な生活状況、医療福祉ケア専門職者との相互作用により生まれる固有の死生の意味に即するケアアプローチの一つとして、病と共に生きる慢性疾患患者のエンドオブライフ期の望む生き方を支える専門職者のためのコミュニケーションガイドを開発することである。平成25年度は、第1段階として文献調査と既存研究のデータ再分析を行った。①地域一般病院における熟練看護師7名のエンドオブライフケア実践の語りを再分析し、一般病院における患者、家族、チーム、地域ケアスタッフと、身体状態が変化する患者の意向を尊重し支えるためのエンドオブライフケア実践を明らかにし、コミュニケーションをすすめるための実践指標を分析した。②地域の病院に通院または入院している患者と家族のエンドオブライフに関する既存データを再分析し、患者と家族の望む生活を支える要因・阻む要因を分析した。③海外のアドバンス・ケア・プランニングプログラムの実践に関する海外文献を渉猟し、アドバンス・ケア・プランニングプログラムの評価指標を分析した。④糖尿病患者のエンドオブライフケアに関する文献検討に着手した。病とともに生きる慢性疾患患の代表として、糖尿病患者の望む生き方を支えるエンドオブライフケアの現状と課題、ケア推進のための要件について検討する予定である。 これら文献検討の結果と研究代表者の既発表の研究成果を統合し、地域の一般病院でケア提供者が、患者の望む生活を支えるための相互作用を起こしていくためのコミュニケーションガイドの枠組み作成に着手している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
調査対象候補施設の研究協力の同意を得るための研究調整に時間を要していることが理由である。各研究者の所属大学の倫理申請を経て、各依頼先の施設(病院)の倫理審査申請を行っている。 しかしながら、研究協力承諾を得られている2施設の研究協力者からは、本研究の目的に関する関心が高く、今後の研究推進に向けて協力が得られる体制づくりを整えることができている。 既存文献の分析から、コミュニケーションガイドの柱となり、かつ、今後のデータ収集の枠組みとなる要素が抽出できていることは、研究の進捗状況としては評価できる。 海外のACPプログラムとの比較のための、海外視察を計画していたが、研究推進会議において、まず日本の各地域におけるデータ収集とコミュニケーションガイド案を作成してから、具体的に検討していくこととした。よって海外比較のための準備は平成25年度は実施していない。
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Strategy for Future Research Activity |
【研究推進の見通し】現在、倫理審査承認された1施設、審査中の1施設の研究協力者からは、本研究のテーマに対する高い問題意識を有していることから、倫理審査承認後、データ収集を推進する予定である。 【研究組織の強化】研究協力者2名を追加し、研究推進するためのデータ収集対象施設の担当者を明確にして、研究組織を強化する。 【研究計画の変更】 当初計画では、アクションリサーチの手法を取り入れ、ケアの進捗に合わせて1年間の継続調査を予定していた。しかし、データ収集対象施設は、すでに意図的なケアの蓄積と推進がされていることから、施設のケア実践状況に合わせて、データ収集方法を個別インタビューかグループインタビューを選択する。これにより、調査期間を短縮し、効率的交換的なデータ収集を行い、分析を進めていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
事務補助のアルバイト雇用が計画通りに進まなかった。 文献検討、ならびにデータ収集までに時間を必要としたため、学会発表成果数が予定数より少なくなった。 研究推進会議において、研究成果を統合した後に具体的に海外視察の検討を始めることとしたので、平成25年度は実施しなかった。 事務補助のアルバイト雇用を進め、研究のための作業効率の向上を図る。研究推進のための研究協力者を増やしてデータ収集を効果的に実施する。学会発表計画を立て、計画的に発表を行う。
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Research Products
(1 results)