2014 Fiscal Year Annual Research Report
中央ユーラシアにおける探検隊考古資料を活用した無形文化遺産の保存伝承研究
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25300005
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Research Institution | Kansai Gaidai University |
Principal Investigator |
鵜島 三壽 関西外国語大学, 国際言語学部, 教授 (60515774)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 完 山口大学, 教育学部, 准教授 (10403635)
セミ アブドラフマン 東京藝術大学, 音楽学部, 講師 (40643432)
武田 和哉 大谷大学, 文学部, 准教授 (90643081)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 無形文化遺産 / シャシュ・マカーム / ムカーム / ユヌス・ラジャビィ / 楽器製作修理 / 芸能壁画 |
Outline of Annual Research Achievements |
ウズベキスタンのタシケントにおいて、ナヴローズという祭りの際、バザール・公園・ショッピングセンターなどの日常的空間において、いかに伝統的な音楽が継承されているかを調査し記録した。これに加えて、ウズベキスタンの音楽文化に欠くことはできないドタールという弦楽器の伝承の実態を調査し、伝承者および指導者へのインタビューを行った。 またタシケントにあるユヌス・ラジャビィ資料館で、シャシュ・マカームに関する古資料について調査を実施した。子息で館長のハッサン・ラジャビィ氏より、イギリスのランスデルの考古資料について教示を得た。 中国では、内蒙古自治区や遼寧省の博物館などで、芸能に関する考古資料の情報収集を行った。また、新疆ウイグル自治区では、素材や工程などについて楽器職人の調査を行った。 アゼルバイジャンのバクーでムカームに関する国際学会が開催されたため、これに参加して関連資料の収集を行うとともに、ウイグルのムカームについて発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新疆ウイグル自治区の治安状況から、申請書に記載した計画どおりの実施が困難であるが、代替措置として申請時にあげていたウズベキスタンで多大な成果をあげることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年9月、新疆ウイグル自治区ウルムチ市の新疆芸術学院で、ムカームを中心とした国際音楽フォーラムが開催されるため、メンバーで参加してこれまでの成果を中間報告したいと考えている。そのため、引き続き同自治区の治安状況を注視していきたい。平成26年夏に実施したウズベキスタン調査では、ユヌス・ラジャビィ資料館の関連資料が多すぎて未調査分があったので、引き続き本年度も実施する。
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Causes of Carryover |
調査用機器を購入するため物品費を計上していたが、私物を使用し購入しなかったため残額が生じた。また、数回分を計上していた演奏謝金が発生しなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度はメンバーの多くが、ウズベキスタンおよび中国の新疆ウイグル自治区の両方で調査等を実施するため、その旅費等に充当する。
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Research Products
(2 results)