2015 Fiscal Year Annual Research Report
インターフェイスとしての女性と中国系移民のディアスポリック空間
Project/Area Number |
25300047
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮原 曉 大阪大学, グローバルコラボレーションセンター, 教授 (70294171)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 自 大学共同利用機関法人 人間文化研究機構本部, 大学共同利用機関等の部局等, 研究員 (10390717)
片岡 樹 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 准教授 (10513517)
三尾 裕子 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (20195192)
河合 洋尚 国立民族学博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 助教 (30626312)
市川 哲 名古屋市立大学, 人文社会系研究科, 准教授 (40435540)
中西 裕二 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (50237327)
王 柳蘭 京都大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (50378824)
横田 祥子 滋賀県立大学, 人間文化学部, 助教 (80709535)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 女性 / 経験世界 / ディアスポラ / 移動 / 僑郷 / 民系 / 観光 / 祖先 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究プロジェクトでは、女性の経験世界を内側から検討するローカル空間の調査と「外界」との関係から検討するディアスポリック空間の調査の二つの民族誌的調査を実施してきた。 とりわけ27年度は、フィリピン、ベトナム、マレーシア、インドネシア、ミャンマーでの研究分担者による個別の調査に加え、中国・廈門での国際学会において分科会での研究報告を行ったのに合わせて、泉州地域の僑郷(中国系移民の出身地)の合同調査を現地の研究者の協力を得つつ実施した。この調査を通して、中国大陸から移民した人たちの経験と、僑郷に残った人たちの経験に大きなギャップがあり、ある種の反目や潜在的な対立が生じていることが確認された。また中国大陸から移民した人たちにせよ、中国大陸に残った人にせよ、経験を解釈する女性の説明、ないしその根底にある論理が、男性の説明、論理とは著しく異なっている点も明らかになった。これらの点は、女性たちの経験世界を記述する上で十分に配慮する必要がある。 一方、移民先と出身地を結ぶディアスポリック空間がどのように創造されるかという点に関しても、広東、福建、客家といった民系の違いが移民たちの空間認識に大きく作用していることが、僑郷における合同調査と各研究分担者の現地調査の結果を突き合わせることで明らかとなった。また移動する空間が死や祖先に対する見方にも関係していること、観光、巡礼、世俗的巡礼などの今日的な現象もディアスポリック空間を記述する上で重視すべきことなどが明らかになった。 これらの研究成果は、国際人類学・民族学会(バンコク・タマサート大学)、及び第6回International Conference of Institutes & Libraries for Chinese Overseas Studies (WCILCOS)(廈門:華僑大学)での分科会報告を通して公表した。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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