2014 Fiscal Year Annual Research Report
地域社会における持続可能な病院経営に寄与するSBSCに関する実証研究
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25301033
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
高橋 淑郎 日本大学, 商学部, 教授 (00211342)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小出 大介 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (50313143)
劉 慕和 日本大学, 商学部, 准教授 (90349952)
北村 世都 日本大学, 文理学部, 助教 (50579117)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | BSC / Sustainable BSC / 医療政策 / 地域社会 |
Outline of Annual Research Achievements |
2年目の狙いは、1年目に行った、大規模文献収集の分析結果を踏まえて、SBSCの研究および実際に利用している方々へのインタビューとディスカッションによる、現状把握と理論構築の基礎をつくることにある。 その目的に従い、ドイツのSBSCの権威である、リューネブルク大学サステナビリティ・マネジメント・センター所長のステファン(Stefan Schaltegger)教授を訪問し、ステファン先生の研究室でSBSCや企業のsustainable managementについて有意義な議論をすることができた。その際、ステファン先生が関係した主要な論文を頂いてきたので、日本で皆で読み込んだ。その他、オーストリアのJohannes Kepler University のBirgit Grüb准教授、イタリアのUniversitaria Sant'AnnaのSabina Nuti教授、 Sara Barsanti教授,Anna M. Murante准教授と面談した。また、カナダのトロント大学医学部のBrown Adalsteinn教授とも時間をかけてディスカッションを行った。それらの結果として、イノベーションをBSCの中に戦略として組み込み、それをSBSCの中に入れこむことの重要性を確認した。同時に、環境配慮型にシフトしたSBSCもドイツで発展してきてはいるが、本研究では、トリプルボトムラインを基礎とした比較的広義のSBSCの医療型を考えることで方針が定まった。 論文サーベイを基にした、これらの現地訪問と議論とをベースに、SBSCの作成方法と運用方法を現在検討研究成果であるが、昨年度の研究の成果は論文としてはまだ出ていないが、3年目に医療の質、コスト、医療制度を関係させたSBCSをイノベーションと関係させてまとめている最中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
カナダ・アメリカ,ドイツ,イタリアなどのSBSCの研究者との連携で我々の研究をトリプルボトムラインを基盤としたSBSCに方向が決まり,調査の原案を作成しつつあることがその理由である。さらに,医療の質、コスト、医療制度を関係させたSBCSをイノベーションと関係させてまとめている最中であることもその理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
調査票での調査及び聞き取り調査によって,これまで調査した地域と国々で研究をより具体化していく。さらに本年はこれまで調査していない国にも焦点を当てることにする。これらを踏まえて,SBSCにイノベーションを組み込んだ日本独自のHSBSCを目指したい。
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Causes of Carryover |
消耗品の使用が計画より少なかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
関連図書の購入に充てる。
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