2014 Fiscal Year Annual Research Report
フランスの社会的困窮者支援に関する先進地域間比較研究:就労連帯所得と社会連帯経済
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25301043
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
福原 宏幸 大阪市立大学, 大学院経済学研究科, 教授 (20202286)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 康美 東日本国際大学, 福祉環境学部, 教授 (00406000)
花田 昌宜(花田昌宣) 熊本学園大学, 社会福祉学部, 教授 (30271456)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 社会福祉関係 / 社会的包摂 / 社会的連帯経済 / 生活困窮者支援 / フランス / アクティベーション / 就労連帯所得 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、2回目のフランス現地調査を実施した。 福原は、6月26日-7月8日にパリでの単独調査を実施した。パリ県労働局社会連帯手当担当者、パリ県の社会連帯所得担当者、若者就労支援センターMission Locale、参入支援を実施している複数のNPOなど、14カ所を訪問した。 さらに、平成27年3月7日-19日は、花田昌典・松原仁美とともに、パリでパリ県労働局の職業訓練担当者、就労相談担当者など、ナントではロワール・アトランティック県の社会連帯手当担当者、ナント都市圏行政機構の社会的連帯経済担当者など、14カ所を訪問した。 これらの調査を通して、社会参入・職業参入に対するパリ県とロワール・アトランティック県の取り組みは、いずれも先進的なものであるが、その施策の内容は独自性の強いものであることがわかった。 それぞれの都市の社会的資源、そしてまた行政機関の考え方によって、こうした違いが生じているものと考えられる。しかし、全体としてみた場合、社会的包摂という観点を色濃く反映した施策の展開であることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本調査は、フランスの社会的困窮者支援における3都市間の比較研究を目的としている。この2年間において、2都市の調査を終了した。残るは1都市、リールである。 このように、調査は予定通りに進んでおり、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、3年調査の最終年度である。調査対象地区はルール氏を中心としたパ・ド・カレ県である。ここにおいても、パリ県、ロワール・アトランティック県と同様の調査を実施する。 あわせて、これまでに収集したデータの分析を進める。ひとまず、これらのデータの資料集を作成することをめざす。そのうえで、それぞれの研究者が、自らのテーマに沿った分析を進め、論文発表を行うこととしている。
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Causes of Carryover |
物品購入予定のものの入荷が遅れ、次年度での購入となったため。また、記録したデータの文字お越し作業が予定より遅れたことも影響している。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は、文字お越しなど、データの整理関係の充実させていきたい。
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