2015 Fiscal Year Annual Research Report
乾燥地生態系はどこまで水不足に耐えられるのか?マルチスケールでの脆弱性評価
Project/Area Number |
25302001
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
王 権 静岡大学, 農学部, 教授 (50402235)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楢本 正明 静岡大学, 農学部, 准教授 (10507635)
水永 博己 静岡大学, 農学部, 教授 (20291552)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 乾燥地 / 水資源 / 砂漠生態系 / 脆弱性 / リモートセンシング |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、1)調査地の毎木調査および異なる空間スケールにおいて炭素と水収支とリモートセンシング測定、2)異なるスケールガス交換モデル、生態水文モデルと大気シミュレーションモデル等の改善、3)MODIS等 のリモートセンシンデータの分析、4)広域な砂漠生態系における生態機能をシミュレーションシステムの構築の4課題に取り組んだ。 1)に関しては、継続的に異なるスケールにおいて炭素と水収支とリモートセンシングを測定した。当該地はカーボンシンクであるものの、近い将来における乾燥化に従ってシンク量が減少する可能性があることを示唆することができた。2)に関しては、ガス交換モデルPROXELと陸面過程モデルCLM(Community Land Model)を用いた解析体制を整備し、運営に至っている。3)に関しては、MODISデータより算出されたEVI、NDVIといった植生に関する情報を基にオアシスの面積動態の解析を実施した。4)に関しては、ガス交換モデルと陸面過程モデルを使用し、シミュレーションシステムを構築した。今後、異なる環境下での評価を行う必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
軽視されてきた沙漠生態系の特異性及び陸域における物質循環における役割に関する知見を得ることができた。また、これら有機的なつながりを基にシミュレーションモデルの構築改良を行うことができた。成果に関しては整理中であり、今後、発表を行っていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も環境変動に対する沙漠生態系の脆弱性を体系的に解析していく予定である。加えて、乾燥地内の異なる地形においても現地調査およびデータ解析を実施し、現在までに得られた成果の妥当性などを評価していく予定である。
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[Journal Article] Characteristics and driving factors of drainage water in irrigation districts in arid areas2015
Author(s)
Han, S., Hu, Q., Yang, Y., Wang, J., Wang, P., Wang, Q.
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Journal Title
Water Resources Management
Volume: 29
Pages: 5323-5337
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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