2014 Fiscal Year Research-status Report
モンゴル産フライアッシュの有効利用に関する総合的調査
Project/Area Number |
25303004
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
プシュパラール ディニル 東北大学, 国際文化研究科, 教授 (10361148)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | フライアッシュ / モンゴル / アンハイドライト / 圧縮強度予測式 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は,4種類の品質の異なるフライアッシュを混和したコンクリートについて104の調合条件で実験を行った。練混ぜ,供試体作製,養生及び圧縮強度試験はウランバートル市内に存する研究所を使用した。圧縮強度試験は,材齢3,7,28,91日において行った。今年度は,圧縮強度の発現メカニズムの解明と圧縮強度予測式の提案を重点的に行った。 1.圧縮試験の結果として,アンハイドライトを含むフライアッシュを混和した場合は,アンハイドライトを含まないフライアッシュを混和した場合よりも,何れの材齢においても高い圧縮強度を示した。アンハイドライトを含むフライアッシュを混和した場合,その最適単位重量は1.5~2.5kg/m3であり,これよりも過少もしくは過剰な場合は圧縮強度が低下することを確認した。 2.得られた実験結果を基に,材齢28日における圧縮強度予測式の提案を行った。ここで提案する予測式は,Bolomey式より得られる回帰係数同士の関係について検討し,得られる回帰係数には強い相関が存在することを確認した上で,その内一つの回帰係数とフライアッシュに含まれる化学成分の割合との比較検討を行った末に得られたものである。その結果,フライアッシュ中の酸化カルシウムの含有割合%CaOにより,評価できることを明らかとした。変数はS28を材齢28日における圧縮強度として,OPCは単位セメント量[kg/m3],FAは単位フライアッシュ量[kg/m3],Wは単位水量[kg/m3]である。Cfはフライアッシュの品質の変動による圧縮強度の変化を考慮するための係数であり,既往のHedegaardらの研究などにおいては見られないものである。提案する予測式を以下に示す。 S28=(-0.440Cf + 22.8)OPC/W + (-0.435Cf - 0.0340)FA/W + Cf ここで,Cf = 3.79(%CaO) - 107 提案した予測式より得られる予測値と実験値の誤差率は15.6%と,フライアッシュの品質の変動による圧縮強度の変化を評価できていることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
圧縮強度予測式を提案することが可能であったため
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Strategy for Future Research Activity |
1.フライアッシュの簡易判別法の開発 2.フライアッシュの利用に関する半構造的アンケート調査 この調査は、フライアッシュおよびその製品の利用について利害関係者の意識を把握するために実施する。インタビュー対象者は、ゼネコン、プレキャストコンクリート製造業者、建設作業員、エンドユーザー等である。 3.フライアッシュ利用の手引書およびプロジェクトの最終報告書の作成
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Research Products
(1 results)