2015 Fiscal Year Annual Research Report
モンゴル産フライアッシュの有効利用に関する総合的調査
Project/Area Number |
25303004
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
プシュパラール ディニル 東北大学, 国際文化研究科, 教授 (10361148)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | フライアッシュ / モンゴル / 圧縮強度 / Class C / Anhydrite / れんが / コンクリート / 環境負荷 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、建設業においてモンゴル産フライアッシュの利用可能性を調査することを目的とした。本研究はフライアッシュの化学的・物理的特性試験を始めとする材料工学的手法及びフライアッシュ利用に対する意識調査の社会科学的手法を綿密に融合させた学際的研究であった。 本研究では①社会学的手法により当該地域のフライアッシュの有効利用に関する調査や関係者への直接的インタビューを行い,フライアッシュの利用実態の把握や普及の阻害要因を明らかにした。さらにフライアッシュの建築材料として利用促進を視野に入れ,環境科学的手法及び材料工学的手法により,②圧縮強度と二酸化炭素排出量を考慮したレンガ産業における最適な配合の提案及び,③フライアッシュを混和材として使用したコンクリートの圧縮強度特性,Anhydriteの有無が圧縮強度に与える影響,最も高い圧縮強度を実現するためのAnhydriteの量について解明した。その結果,①排出されるフライアッシュの特性が均一ではないこと及び放射性物質を含有していること,フライアッシュの使用に関する示方書等の基準が存在せず,フライアッシュを混和材として使用したコンクリートの圧縮強度特性が明確でないことがわかった。②強度及び二酸化炭素排出量の両方を考慮した場合,高炉セメントを使用し,セメント:水酸化カルシウム比=1:0.7の配合が最も優れていることを明らかにした。③Anhydriteを含むフライアッシュを混和材として使用した場合,圧縮強度はAnhydriteを含まないフライアッシュを混和材として使用した場合よりも,全ての材齢において高い強度を示し,そのAnhydriteの最適量はコンクリート1m3当たり1.5-2.5kg/m3であった。
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Research Products
(6 results)