2016 Fiscal Year Annual Research Report
Quantfication of high-resolution ecosystem model for predicting changes in climate and human activity in Mongolia
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25304003
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Research Institution | Research Institute for Humanity and Nature |
Principal Investigator |
石井 励一郎 総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 准教授 (40390710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 真如 高知大学, 自然科学系, 准教授 (50399325)
兵藤 不二夫 岡山大学, 異分野融合先端研究コア, 准教授 (70435535)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 植物変動予測 / 生物多様性機能 / 時空間スケール / 衛星リモートセンシング / 中央アジア |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に日本への輸送したモンゴルの土壌中の有機物について、植生ごと、深度ごとの放射性炭素同位体分析、組成分析などを行った。その結果、草原と森林で共通する土壌深度(15cm)まで平均約600-800年経ていること、森林の最深部の65cmでは6000年近く経過していることが推定された。このことは、調査範囲と分析サンプル数は限られているが、本研究が目的とするタイガ南端での植生発達と土壌形成の相互作用についての時間スケールについて、重要な知見である。また土壌中の全炭素量、リグニン含有量、被子植物・裸子植物特異的リグニン比、木材組織・非木材組織特有リグニン比の測定から、森林と草原の土壌の組成についてそれぞれ現在の地上部の植物と、土壌を構成する期限となった植物に明確な対応がつかないことが明らかになった。これは研究計画の当初においていた仮説とは一部異なる結果であり、当該の地域の植生は、数百年から千年のスケールの間に、森林と草原が何度か入れ替わっている、あるいは、水平的な有機物の移動が起こっていることなどが推察される。ただしリグニンごとの分解速度のばらつきを与える要因などについては再検討に必要がある。 これらの分析結果と考察に基づき、植生変動モデルを以下の点について高度化した:i)土壌形成プロセスに関するパラメーター(リター供給速度、土壌流出速度、垂直・水平方向の撹拌速度)などの取り込み。ii)草原・森林植生間の移行が過去数千年にわたって複数回生じたという可能性として、人為的伐採、森林火災、気候変動の可能性をそれぞれシナリオとして導入した。i)の部分については学会発表を経て論文執筆中であり、ii)の部分については、2017年度中の論文作成を目指している。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)