2013 Fiscal Year Annual Research Report
新たな気候帯への適応進化機構の解明:半砂漠地帯のキューバアノールトカゲを用いて
Project/Area Number |
25304016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
河田 雅圭 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (90204734)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ニッチ進化 / 高温適応 / アノールトカゲ |
Research Abstract |
本年度、9月にキューバ南東部を調査し、高温乾燥適応集団(A. homolechis)、森林帯集団(A. homolechis)、沿岸部乾燥地帯集団(A. jubar)の捕獲採集を行った。また、高温乾燥地帯、高温乾燥地帯でのデーターロガーの回収と新たな設置を行った。沿岸部の調査により、A.homolechisおよびA. jubarが側所的に分布をしていることが明らかになった。捕獲した個体は、ハバナ大学で飼育するほか、日本およびキューバでの許可後、10月に東北大学に輸入した。また、その他の組織サンプルは9月に許可の上、持ち帰った。持ち帰った組織サンプルを用い、予備的にミトコンドリアおよび核DNAでの配列を決定したところ、東南部の高温適応集団、森林集団のA. homolechisおよび沿岸部のA. jubarはほとんど違いが見られなかった。今後、ゲノムワイドな大量のSNPを次世代シークエンアーを用いて検出する予定である。 さらに高温適応種の温度耐性をみるために、温度、湿度を変えた飼育環境下での行動をビデオ録画し、行動解析を行うための実験準備が完成し、予備データを得ることができた。26年度は、本格的に行動データを取る予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定どおりサンプル採集、飼育、輸入、環境データの収集が行え、次年度の行動実験およびゲノム解析の準備が整った。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、環境データをとると同時に、高温適応している別の集団の調査を実施する。 さらに大量のSNPを得るために、マイクロサテライト領域を挟んだ領域を増幅し、次世代シークエンサーによって配列を解読するMIG-seqを行う。これにより、A. homolechisとA. jubarの雑種形成度合いと適応に関する遺伝子の検出を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次世代シークエンサーによるRAD-seq解析をする予定であったが、条件検討によりRAD-seqではなくMIG-seq解析を次年度を実施することにしたため。 次世代シークエンサーを用いたMIG-seq解析を行う。
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[Journal Article] Relative importance of habitat use, range expansion, and speciation in local species diversity of Anolis lizards in Cuba.2013
Author(s)
Cadiz Diaz, A., N. Nagata, M. Katabuchi, L. M. Diaz, L. M. Echenique-Diaz, H. D. Akashi, T. Makino, and M. Kawata
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Journal Title
Ecosphere
Volume: 4
Pages: 78
DOI
Peer Reviewed
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