2016 Fiscal Year Annual Research Report
Research on genetic diversity of native horses in mountainy ranges of South Asia
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25304046
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
国枝 哲夫 岡山大学, 環境生命科学研究科, 教授 (80178011)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 国際研究者協力 / ベトナム / 在来家畜 / 馬 / 遺伝的多様性 |
Outline of Annual Research Achievements |
アジアの在来馬は、近年のアジア諸国の経済的発展に伴いその飼育頭数が急激に減少し、遺伝的多様性が失われることが危惧されているが、その保全には十分に取り組まれていない。したがって、アジア在来馬の動物遺伝子資源としての保全のために、その遺伝学的特性を明らかとすることは緊急の課題である。そこで本研究は、アジア在来馬の特徴を強く残していることが期待されるインドシナ半島北部山岳地域を対象として、在来馬の調査、DNAサンプルの収集を行い、その遺伝的特性、多様性、類縁関係を明らかとすることを目的として行われた。 平成28年度はベトナムのフエ農林大学をカウンターパートとして実験室等の施設の提供を受け、採取した血液からのDNAの抽出を行える実験室を立ち上げた。次に、ここを拠点として、日本側の研究代表者等ら3名とフエ農林大学から2名よりなる調査チームを編成し、ベトナムの北部山岳地域のカオバン県、ハジャヤン県、ラオカイ県およびディエンビエン県において在来馬の血液のサンプリングを実施し、体高測定、毛色等の外貌の観察、記録を行った。また、在来馬の利用実態、飼育形態等についての現地での聞き取り調査を実施した。 次に、前年度までの海外調査によって得られているミャンマー、ラオスの在来馬のDNAを用いてミトコンドリアDNAのD-loop領域の塩基配列の解析、Y染色体のハプロタイプの解析、及び毛色、体型などに関わる遺伝子の解析を行った。その結果、これらの在来馬の母系の遺伝的多様性は高いが、父系の遺伝的多様性は低いこと、ラオス北部山岳地帯の少数民族の飼育する馬は外来品種の影響を受けておらず、アジア在来の小型馬としての特徴を強く残している可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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