2015 Fiscal Year Annual Research Report
エクアドルの吸虫類、特に人症例が判明した新規肝吸虫の同定、分子系統、感染源の研究
Project/Area Number |
25305011
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
杉山 広 国立感染症研究所, その他部局等, その他 (00145822)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊澤 秀雄 高知大学, 医学部, その他 (70127942)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 肝吸虫 / Amphimerus / 人獣共通 / 食品媒介 / エクアドル / 肺吸虫 / Paragoimus / 伝搬生態学 |
Outline of Annual Research Achievements |
エクアドルの北西部・エスメラルダス県の集落で、約300人の住民のほぼ2割から肝吸虫類の虫卵が検出され、駆虫で得た成虫が精査されてAmphimerus属と形態同定された(Calvopina et al., 2011)。南米に人体寄生の肝吸虫が分布することは、よく知られておらず、そこで我々は同国で広範な疫学調査を実施し、同国北~中西部(太平洋側)のサントドミンゴ県とマナビ県にも、Amphimerus属肝吸虫の新たな流行地を見いだした。 住民の感染源は全く不明であったが、我々の調査により20種類を超える淡水魚が本虫の第2中間宿主であることが明らかとなった。魚から得た幼虫メタセルカリアの種同定には、患者由来の成虫を出発材料に、我々により解析・登録された遺伝子配列が、マーカーとしての役割を果たしている(リボソームDNA・ITS2領域)。また、一部の魚からは異形吸虫類Haplorchis pumilioのメタセルカリアも検出され、その形態がAmphimerus属肝吸虫と酷似する事実も明らかとなった。したがってこれらの吸虫メタセルカリアを迅速・正確に同定・鑑別する新たな分子診断法を確立する必要があり、LAMMP法の開発に取り組んでいる。 治療試験にも取り組み、吸虫の治療薬であるプラジカンテルが本虫の駆虫にも有効で、特にアジアの肝吸虫症に用いる投薬量より多い量を連日投与する方法が有効であることを見いだした。 エクアドルは肺吸虫の高度汚染国としても有名である。同国の研究動向を知るため、肺吸虫(症)の総説論文をまとめ,さらに感染源となる淡水産カニの地理的分布に関する論文も作成した。同国における肺吸虫症の発生動向の解明、そのための免疫診断系の確立に取り組んでいる。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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