2014 Fiscal Year Annual Research Report
スリ・ランカにおける口腔がんの化学予防的介入研究とmiRNAによるモニタリング
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25305036
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
千葉 逸朗 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (50250460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 紘史 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (50598092)
安彦 善裕 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (90260819)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 口腔がん / betel quid chewing / アレコリン / miRNA / バイオマーカー / MMP9 / 介入研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
betel quid chewing による発がん過程における遺伝子の変異について、DNAアレイを活用して検索を行った。Betel quid が口腔がんを引き起こす機序として,areca nutと消石灰の副生成物であるアレコリンの発がん性と炎症惹起作用があげられているがその詳細については不明である。本研究は,アレコリンによる発がん作用の機序を解明するために,ヒト歯肉上皮前駆細胞(HGEP)にアレコリンを長期に作用させ,遺伝子発現の変化を解析した。 全遺伝子中,4倍以上の遺伝子発現増加が認められたのは502遺伝子,1/2以下の遺伝子発現低下が認められたのは452遺伝子であった.アレコリンを長期作用させたものでは,細胞形態がやや紡錘形をしていたことから,細胞外基質タンパクと細胞骨格を中心に検討を行った.その結果,発現が著明に増加していたものにMMP-9遺伝子があり,MMP-9 mRNAの継時的な発現上昇,また,92kDゼラチナーゼ活性の上昇についても確認された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現地における資料および情報の収集は順調に行われており、また、遺伝子変異の解析などもデータが少しずつ蓄積されてきている。今年度は本研究の一部を各種学会にて公表予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き資料、および情報の収集のため、年2回程度現地(スリ・ランカ)に赴く予定である。また、スワブにて収集した資料、あるいはパラフィンブロックに包埋されている資料などから採取したDNAを用いて、さらにデータを収集する予定である。
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