2013 Fiscal Year Research-status Report
配置問題に対する高性能アルゴリズムの開発とその応用
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25330024
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Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Research Institution | Nagoya University |
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Principal Investigator |
今堀 慎治 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90396789)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 数理情報 / アルゴリズム / 数理工学 / 組合せ最適化 / 配置問題 |
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| Research Abstract |
配置問題とは，いくつかの対象物を互いに重ならないように，与えられた領域内に配置する問題であり, 対象物や領域の次元，形状，配置制約，目的関数等により多くの種類の問題を含んでいる．本研究は，様々な配置問題に対して，実用的な高性能アルゴリズムを開発することを目的としており，平成25年度は，主に以下の2つの研究を実施した．
構築型解法の設計とその高速化・高性能化：もっとも基本的かつ重要な手法のひとつである，長方形配置問題に対する構築型解法を，より複雑な配置問題に適用することを考え，3次元における直方体配置問題，多角形などの複雑な形状の配置問題を取り扱った．問題によっては，基本アルゴリズムの解釈を拡張することが必要であったが，アルゴリズムを効率的に実現するためのデータ構造の工夫などの改良により，効率的な構築型解法を設計した．
組合せ表現探索型解法の設計，高速化，高性能化：配置問題では図形の配置を取り扱うが，図形の配置を各図形の座標で表現するのではなく，組合せ的な解表現を用いて行う手法がある．本研究では順列対表現とメタ戦略と組み合わせることで，性能の良い近似解法の開発を実施した．長方形配置問題に対して，研究代表者が従来研究において開発したメタ戦略（反復局所探索法）と動的計画法を組み合わせたハイブリッドメタ戦略があり，この手法は局所探索における近傍解の評価を高速に行う点に特徴がある．この従来研究で用いたアイデアをより詳細に検討・改良することで，新たなアルゴリズムの設計と，既存アルゴリズムの高速化，高性能化の検討を行い，既存手法を上回る性能を有する手法の開発に成功した．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アルゴリズムの開発，性能の解析ともに順調に進んでいる．
これまでに得られた結果の多くは，国内/海外の学会発表の形で公表し，一部はすでに論文となっているが，今後未発表内容の公開および多くの結果の論文としての公表を行う．
また，これまでとは異なる配置問題に対する実用的アルゴリズムの開発に取り組むための準備を進められたので，これらの問題に対する本格的な研究をすすめる．
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| Strategy for Future Research Activity |
様々な配置問題に対する実用的アルゴリズムの開発を継続的に行う．特に以下のテーマについて重点的に研究を推進する．
配置改善型解法に関する研究：工学的応用という点において重要な配置問題の１つに多角形配置問題がある．この問題に対して現在有力と考えられているアプローチは，アルゴリズムの途中段階では図形の重なりを許した上で，配置の改善を繰り返す配置改善型解法である．従来手法では図形を頂点と辺からなる多角形とみなしたが，この部分を変更して，1つの図形を線分の集合や点の集合と考えることによって，効率的なアルゴリズムの設計ができるのではないかと考えている．また，図形の表現方法を変更することによる，配置問題以外の問題（たとえば画像処理）への適用も期待できる．
組合せ表現探索型解法の設計，高速化，高性能化：平成25年度から継続して，組合せ表現探索型解法の設計，高速化，高性能化に関する研究を行う．平成25年度は，主に長方形配置問題に対する検討を行ったが，ここで得られた結果を，3次元における直方体配置問題に拡張し，性能の良い解法の設計を目指す．
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| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2013年度に開催される国際会議参加のための旅費および学会参加費を計上していた．
研究を実施する中で新たな発見があり，この検討を行ったため，研究発表の計画に若干の変更が生じ，2014年7月にスペインで開催される国際会議に参加することになった．このため，その経費を次年度に繰り越した．
2014年7月にスペインで開催されるIFORS2014に参加するための旅費および学会参加費として昨年度繰越分の研究費を利用する．この他の物品，旅費，その他の利用計画は当初通りである．
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