2014 Fiscal Year Research-status Report
細粒度PSU/ALUカスケーディング制御を行うメニーコア向けプロセッサコアの研究
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25330060
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
嶋田 創 名古屋大学, 情報基盤センター, 准教授 (60377851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 良太郎 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (40324454)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | プロセッサアーキテクチャ / 低電力アーキテクチャ / 高回路面積効率アーキテクチャ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、ALUカスケーディングを用いた3-wayインオーダ実行を行うプロセッサにおいて、パイプラインステージ統合を用いなくても、アウトオブオーダ実行の構成よりもパイプライン段数削減の効果を得られる点について検討し、アーキテクチャレベルのシミュレーションによってその効果を示した。その過程において、ALUカスケーディングを用いた3-wayインオーダ実行が2-wayアウトオブオーダ実行と平均IPCにおいて同等以上になるという結果のみならず、ALUカスケーディングを用いた4-wayインオーダ実行を3-wayアウトオブオーダ実行の性能に近づけることができるという可能性も示せた。この内容について、1件の研究発表を行った。 また、共同研究者の案で進めた、サブワード並列性を利用した細粒度ALUカスケーディングについては、演算器のビット幅を狭めたALUを持つクラスタの種類を増やし、それによる低消費電力化の評価を行った。この内容について、2件の研究発表を行った。 次年度以降の実チップを利用した評価のため、RTL実装とチップ試作環境の整備を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度の報告の遅れは取り戻せないまま進んでいる状況である。これは、情報基盤センターの情報基盤ネットワーク整備業務において全学ネットワークのリプレースの調達業務の中心として動くことになり、昨年度に引き続き、RTL実装が進んでいないためである。 ただし、ALUカスケーディングを用いた4-wayインオーダ実行を3-wayアウトオブオーダ実行の性能に近づけることができるという可能性も示せたという予想外の成果もあったため、当初に記した課題以外において進歩があったと言える。
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Strategy for Future Research Activity |
予定通り、今年度に提案内容を盛り込んだチップを試作する予定である。ただし、RTL実装の進歩は遅れている状態のため、試作チップは本年度中に納品を行って本科研費での支払いを行う形とし、詳細な評価とその研究発表は、最終報告書に掲載できる範囲で、次年度にまたがって行う形とする。 また、昨年度の成果により、もう一回り規模の大きなコアでも提案構成は効果があることが予見されたため、提案構成の適用範囲を広げる研究案をもとに、競争的獲得資金への応募を進める。
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