2013 Fiscal Year Research-status Report
プログラム言語Rubyの組込みシステム開発への適用と高性能VMの開発
Project/Area Number |
25330065
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 和明 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (70253565)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 組込みシステム / マイコン / Ruby / リアルタイムOS |
Research Abstract |
研究の目的である高性能VMについて,仕様書を完成させ,プロトタイプを実装した.従来のmrubyVMが少なくとも約400KBのメモリ資源を必要としていたところ,プロトタイプでは約20KBで動作した.1/20のリソースで実現できることから,従来よりも小型デバイスで利用できる可能性を示すことができた. mrubyを利用したアプリケーションとして,米国スパンション社のマイコンボードを使ったサンプルプログラムを実装した.スパンション社からのマイコンボード(USB-STICKスターターキット)の無償提供を受け,インターフェースの実装を行った. 標準で利用できるデジタル入出力インターフェースに加え,mrubyによるADCによるアナログ入力インターフェース,PWMによるアナログ出力インターフェースを実装した.これらのインターフェースは,組込みデバイスでは不可欠な要素であり,これらの動作を検証することで,組込みデバイスでの利用が可能せあることを示せた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究課題の重要事項であるmrubyVMの設計・開発については,当初の予定以上の成果を上げている(計画:mrubyVMの仕様と構成の決定,達成内容:計画に加えて,プロトタイプの実装).また,展示会および海外ミッション(福岡県シリコンバレーミッション)での成果発表においても,有効性に関する多くの意見を得ることができた. 福岡県においては,「先導的Rubyソフトウェア開発支援事業」として助成事業が実施され,助成要件の一つに「軽量Rubyを使った組込みソフトウェア開発」が取り上げられるなど,波及効果も出ている(軽量Ruby=本研究で開発しているVMを含むソフトウェア群). 一方で,VMを利用したRTOS上での動作については,プロトタイプの動作を検証するにとどまり,リアルタイム性の計測が行えなかった.RTOS上でのソフトウェアの動作検証までが実施できており,ハードウェアによる計測が未実施である.
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は,ソフトウェアは計画以上の進捗,ハードウェアは計画よりやや少ない進捗であった.このことをふまえ,平成26年度はRTOSおよびハードウェアでのリアルタイム性の検証に焦点を当てる. 具体的に,RTOSを動作させるマイコンおよび周辺ハードウェアの実装,RTOSを利用した組込みシステムの実装,および,それらを使った高性能VMの有効性の検証を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度末に,研究資料を保存しておくための外付けハードディスクの購入を予定していた.この製品が欠品となっていて,購入ができなかったため.代替え品の購入を依頼したが,期間中の納品ができない状況であった. 平成26年度,購入予定であった製品(または同等品)を購入し,研究を遂行する.
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Research Products
(6 results)