2014 Fiscal Year Research-status Report
プログラム言語Rubyの組込みシステム開発への適用と高性能VMの開発
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25330065
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 和明 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (70253565)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 組込みシステム / Ruby / VM / リアルタイムOS |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の目標としていた高性能VMを実装した. 昨年度までに開発していたVMのプロトタイプをベースとして,アプリケーションの実行に必要な機能を追加し,シンプルなアプリケーションを実行できるようになった. 一般的な組込みシステムでは,複数の異なるプログラムの並行実行が望まれる.この機能を実現するため,RTOS上での実装,および,VMそのものに簡単なタスクスイッチ機能を実装する,二種類の実装を検討している.単一VMで複数のプログラムを並行実行するタスク切り替え機能のテストが完了した. 高性能VMから利用できるデジタル入出力インターフェースを実装した.異なる種類のデバイスであっても,実装したインターフェースによりその差異を吸収している.したがって,アプリケーションを異なるデバイス向けに開発する場合であっても,全く同じアプリケーションロジックを利用できる.しかも,本研究が開発する軽量Rubyバイトコードは,コンパイル後のバイナリであってもデバイス非依存であり,期待通りに同一のバイナリを実行させることができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究課題の重要事項であるmrubyVMの設計・開発については,すでに実装を完了しており,簡単なアプリケーションプログラムを使った評価実験を行っている.一部の機能(例外処理および特殊なメソッド呼び出し)について実装を残す程度である. また,展示会(ET2014)および海外ミッション(福岡県シリコンバレーミッション)での成 果発表を通じて,さまざまな評価を得ることができ,研究活動にフィードバックできている. また,本研究の基本機能について,中国経済産業局の事業である「IOT時代を担うM2M領域のの"Ruby(mruby)"の新規参入可能性調査」で取り上げられた.この中で,本研究の実現による影響と成果の出口,応用技術について,良い評価を得ている.来年度の研究に反映する予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は,高性能VMの実装(ソフトウェア)に注力した. 平成27年度は,高性能VMのテストと技術情報の公開に注力していきたい.具体的には,高性能VMのテストコードの整備による網羅テストの実施する,技術情報を展示会,国際会議等で公表し多くの意見を吸収する. また,国内の展示会での公表の機会(ETWestでのIPAセミナー,ET展示会でのブース)を積極的に活用する.
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Research Products
(1 results)