2015 Fiscal Year Annual Research Report
スケルトン並列プログラミング手法による高速・大規模脳情報処理の実現
Project/Area Number |
25330088
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
松崎 公紀 高知工科大学, 工学部, 准教授 (30401243)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ソフトウェア / fMRI / 超解像 / 並列化 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳神経科学の研究・臨床においてMRI/fMRI (functional MRI) が広く用いられているが,特にfMRI画像では解像度が小さいことが課題である.そこで,本年度は,MRI画像/fMRI画像に対する超解像処理を主なターゲットとして,それらの処理の実現ならびに並列化を含む高速化の適用を行った.具体的には,3点の方法でそれらの高速化に取り組み,以下の成果を得た. 1) GPUを用いた並列処理の適用による高速化:事前に作成した超解像処理プログラムをC++言語に移植し,さらにOpenCLを用いてGPU向けに並列化を行った.その結果,逐次のC++版のコードに比べて約3倍の高速化が達成された. 2) C++言語による逐次プログラム部分の高速化:C++による既存プログラムそのものに対して,プログラム最適化手法を適用することにより並列化を用いずに達成できる高速化を行った.特に,コンパイラによる最適化がききやすいコードへ修正することにより,約3倍の高速化が達成できた. 3) Haskell言語とそのライブラリによる並列化:関数型言語HaskellとそのライブラリRepa/Accelerateを用いることにより,超解像処理プログラムを比較的容易に実現できることを示した.また,ライブラリRepaを用いることで,容易に並列効果が得られることも示した. 以上の成果はそれぞれ独立にfMRI画像に対する超解像処理を高速化するものであるが,1) と 2) を組み合わせることにより,より高速な処理が実現できることが期待される.
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