2014 Fiscal Year Research-status Report
ディザスタリカバリを可能にする高速退避型遠隔ライブマイグレーションの研究
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25330097
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
広渕 崇宏 独立行政法人産業技術総合研究所, 情報技術研究部門, 主任研究員 (20462864)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 仮想化 / 仮想計算機 / マイグレーション / 仮想マシンモニタ / ページキャッシュ / 仮想マシン / ディザスタリカバリ / 広域ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、地理的に離れた拠点に対して仮想計算機を効率的に移動する技術を開発する。全体の研究期間3年において2年目にあたる平成26年度においては、第一に、仮想計算機のメモリデータとストレージデータ間に存在する重複を排除する機構について引き続き研究を行った。昨年度開発したプロトタイプを元に詳細な評価実験を行った結果、部分的に重複排除を行った場合に最も仮想マシンの移動時間を短縮できることがわかった。そこで時間短縮効果が最大となるように自動的に重複排除率を調整する機構を新たに開発した。時間短縮効果に関する理論的な分析も行った。第二に、仮想計算機の移動技術に関するシミュレーション手法について研究を進めた。昨年度プロトタイプを実装した提案手法について評価実験を行ったほか、評価実験に用いるシミュレーション技術の開発を行った。フランスの研究者らと共同で、過去に開発したシミュレーションフレームワークを強化し、より正確に移動時間を見積もることを可能にした。上記の重複排除手法の効果についてシミュレーションを用いて評価実験を行った。第三に、多くの仮想計算機を遠隔拠点に一度に移動する際に、仮想計算機群全体の移動時間を最小化する機構について研究を行った。過去に開発したプロトタイプに対して詳細な実験および理論的な考察を行い、その効率性を詳しく評価した。以上について、研究成果を適宜取りまとめ国際会議において発表を行ったほか、国際論文誌への投稿も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
評価実験を通して明らかになった課題に対して、新たな改善手法を開発することができた。全体として順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の最終年度である平成27年度においては、これまでの研究成果のとりまとめを行う。詳細な評価結果について対外発表を目指す。また仮想計算機の挙動を詳しく分析する手法について調査し、さらなる効率改善に向けて発展的な手法を検討する。
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Causes of Carryover |
一部の研究成果の発表先として当初は国際会議2件での発表を予定していたが、今年度の研究活動において予想を上回る良好な評価実験結果が得られたため、国際会議での発表ではなく、より学術的な価値が高い国際論文誌での発表を目指すこととした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
これまでの研究成果に関して対外発表を行い、また動向を調査するため学術会議に出張する。仮想計算機の挙動分析機能を備えた計算機システムの購入を計画している。
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Research Products
(6 results)