2013 Fiscal Year Research-status Report
新世代ネットワーク技術を応用したネットワーク機器の省電力運用に関する研究
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25330106
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岡村 耕二 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 教授 (70252830)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 新世代ネットワーク / ネットワークコーディング / 物理層の仮想化 / 通信量毎の消費電力 / 電力主導型配電方式 |
Research Abstract |
平成25年度の目標は、外部測定によるデータ転送量(Byte)毎消費電力(W) の値の定義を行ない、通信機器用電力主導型配電方式の基本設計を行なうことであった。近年、仮想化技術が主流であるが、物理層だけは仮想化できないと考えられていた、しかし、ネットワークコーディング技術を用いれば、複数の物理的なビット列を単一のビット列で表現することが可能であり、これによって物理層の仮想化が可能になる。そこで、25年度はデータ転送量(Byte)毎消費電力(W) の値をより現実的に正確に定義するためにネットワークコーディングによる物理層の伝送方式について研究を行ない、平成26年度に向けてより正確、かつ、現実的に外部測定によるデータ転送量(Byte)毎消費電力(W) の値を求めることが可能になった。特に、ネットワークコーディングによる通信の省電力化について着目した研究を行い、本研究の対象が将来のネットワーク技術にも対応できるようにした。さらに、外部測定を行なういくつかの種類の異なる小型のPCを導入し、通信量に対する消費電力測定のための環境を整えた。 通信機器用電力主導型配電方式の基本設計について、平成25年度は、移動体対応の情報主導型データ提供方式、つまり、利用者が必要とする情報を直接的にデータ通信可能なネットワークの研究およびプロトタイプの設計、実装、評価を行なった。平成26年度はこのプロトタイプをベースにして、必要とする電力情報から電力を配電する方式の具体的な設計を行なう。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初は通信データとして、絶対的な物理層のビット列を想定していたが、最近の研究の動向を調査し、より、高度な仮想的な物理層のビット列も扱えるようになっている。また、通信機器用電力主導型配電方式の設計のために、主導する情報と配送するデータのより汎用的な通信方式の設定を行なっている。このように、扱う通信の対象もより将来的なものの想定ができ、また、より汎用的な設計を行なっている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度に設定した汎用的な情報主導型データ提供方式を用いて、本研究の目的である電力主導型配電方式を実現する。さらに、実データに基づいた通信量に対する消費電力測定を行ない基礎データシートの作成を行なう。また、通信機器として想定している小型PCから直接、通信量に対する消費電力を取得するための機能の研究を行なう。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度3月に末に研究者の家族がインフルエンザに感染し、本研究者も外出禁止になったため、予定していた成果発表のための出張が行なえなくなった。そのため、平成25年度の予算の一部を平成26年度に使用することになった。 この予算は、平成25年度の研究成果を公開する平成26年度の出張旅費に活用する予定である。
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