2013 Fiscal Year Research-status Report
インセンティブを考慮した実時間実世界情報ユーザ参加型センシング
Project/Area Number |
25330113
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
戸辺 義人 青山学院大学, 理工学部, 教授 (60327666)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | センシング / 移動端末 |
Research Abstract |
本研究では、ユーザ参加型センシングにおけるインセンティブモデル SenseUtilを確立し有効性を示すことを目標としている。平成25年度は、基本モデル作成に着手した。まず、携帯電話を保持して移動しながらセンシング行為を行う者を生産者、センシングデータを閲覧活用する者を消費者と定義し、POI (Point of Interest) に対応するユーティリティ関数を定めた。このユーティリティ関数は、POI単独での時間軸上でのセンシング行為および、空間上のPOI間の相関を考慮した。具体的には、時間軸上においてユーティリティの最大値を決め、センシング行為があった時点でリセットされ、徐々に最大値に向け上昇させることとした。また、空間上では近隣でのセンシング行為があることでユーティリティを下げ、逆にない場合には上げることとした。このモデルに基づき、Javaで SenseUtil のシミュレータを完成させ、ユーティリティ関数に連動させた価値を生産者に与えることで、センシングの網羅性が高まることを確認できた。 平成25年度の研究成果は、3件の査読付き国際会議論文と、3件の学会発表論文にまとめることができた。特に、1件は国際会議にて Best Paper Award を受賞した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度には、SenseUtil の基本モデル作成を予定していた。研究実績の概要に述べたとおり、モデルを作成し、Java のシミュレータも完成させ、予定どおり研究を進めることができており、平成25年度末での目標を達成している。また、近隣にいる端末同士でセンシングデータを交換する方式については国際会議にて Best Paper Award を受賞した。この基本モデルを精緻化する余地はあり、平成26年度以降に取り組む予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度に構築したモデルは、現実の地理条件を加味したものではなかった。平成26年度は、生産者の現実的な行動モデルを用いて、シミュレータの条件を精緻化する。そのため、センシング行為に参加する人を募り、本人の合意に基づき、POI滞在データを取得する。これらを、三重県、富山県、フィンランドオウル市、中国ハルピン市などの協力サイト毎に作成し、地域差も加味する。SenseUtil シミュレータは、共通モデルと、地域毎モデルとを分離して再構成する。 さらに、平成25年度に作成したユーティリティ関数を拡張し、ユーティリティ関数の違いによる生産者の変化をシミュレーションにより調査する。
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[Presentation] 参加型センシングにおける協調制御機構の設計
Author(s)
尾崎 凌介, 小川 亮二, Niwat THEPVILOJANAPONG, Teemu Leppänen, 狐崎 直文, 戸辺 義人
Organizer
情報処理学会マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2013)シンポジウム
Place of Presentation
十勝川温泉 ホテル大平原 (北海道河東郡音更町)
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