2013 Fiscal Year Research-status Report
超多数ユーザへの同時提供のための高効率高機能映像符号結合方式とメディア間連携方式
Project/Area Number |
25330126
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
笠井 裕之 電気通信大学, 大学院情報システム学研究科, 准教授 (40312079)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 高効率符号変換 / タイルベース符号化 / 符号化量子化制御 / 量子化パラメータ符号変換 / 音響情報可視化 / シーン知識 / 動的画像合成 |
Research Abstract |
申請者はこれまで,圧縮映像符号に対する高効率符号変換技術の基礎及び応用研究を行ってきた.本技術は「タイル(領域)ベース符号化」と「タイルストリーム符号結合」の連携を基軸としている.しかしながら,さらなる高画質化・低遅延化を実現するための高効率な符号変換方式の研究,複数映像視聴をより効果的に提供するための複数映像間及び他メディア間連携方式の研究が必要である.そこで,本研究では,①超大量の圧縮映像符号の高効率符号結合方式,および②映像間連携及び他メディア間連携方式,について研究を行った. ①については,a.係数個数固定に伴う画質劣化,b.結合時の部分復号処理量の増大,の問題が生じる.そこで本年度は,前記aについて「係数個数固定に伴う画質劣化を抑制可能な符号化量子化制御方式と高速量子化パラメータ符号変換方式」の研究を行った.具体的には,予測参照情報固定を行うパラメータの内,量子化後ブロック係数のパラメータである『非ゼロ係数個数の固定』に起因して画質劣化が発生すること判明した.当該劣化について,符号化時の量子化制御方式により30%の画質向上を実現しながら,高速な量子化パラメータ符号の補正方式により,結合時の結合処理負荷の増大を0.01%以内に抑制する方式を目標として研究した. さらに,H26年度に予定していた②のテーマについても研究を進めた.具体的には,「映像に付随する音響情報可視化のための音響信号分離・解析・認識方式」および「映像に付随する音響情報可視化のためのシーン知識構築方式と動的画像合成方式」について研究を進めた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請時の目標と比較して,全体的に遅れている.理由としては,前年度終了を予定していた若手研究研究において,大学外出向業務に伴う時間制限により研究進捗が遅れており,本年度は,その研究推進に時間が費やされた.これにより,本研究では,「①超大量の圧縮映像符号の高効率符号結合方式」の研究課題の第1および第2の課題である「係数個数固定に伴う画質劣化を抑制可能な符号化量子化制御方式と高速量子化パラメータ符号変換方式」に集中し,当初予定の「ランレングス符号同時復号による高速復号・結合方式」および「低遅延なリアルタイム順次多重化方式」は,H26年度に集中して進めることとした.一方で,H26年度に推進する予定であった「②映像間連携及び他メディア間連携方式」を進めることができ,成果はIEEE論文誌に掲載された.
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Strategy for Future Research Activity |
「①超大量の圧縮映像符号の高効率符号結合方式」の未推進課題について,H26年度は既に「ランレングス符号同時復号による高速復号・結合方式」および「低遅延なリアルタイム順次多重化方式」の両方式について研究を開始しており,論文執筆も進んでいる.両者ともIEEE論文への投稿を目指している.また,後者については,研究協力者である,多重化伝送技術はネットワーク技術の世界的研究者の一人であるKellerer教授とともに,より協力して進めるために,ドイツにて共同研究作業を進めていく.これにより,研究がより加速されるものと考えている. 「②映像間連携及び他メディア間連携方式」についても研究が進んでおり,近く論文投稿を予定している.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究概要で述べたように,研究進捗が思わしくなく,予定通りの支出(謝金など)ができなかったため. 研究推進のための研究補助費(謝金)や出張費に充当する.
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