2013 Fiscal Year Research-status Report
画像セグメンテーションから得られるビジョンキーを用いた新しい画像検索手法の開発
Project/Area Number |
25330133
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
PYKE Tin 大阪市立大学, 工学(系)研究科(研究院), 客員教授 (70536961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱 裕光 大阪市立大学, 工学(系)研究科(研究院), 名誉教授 (20047377)
THITHI Zin 宮崎大学, 工学部, 准教授 (30536959)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ビジョンキー / 類似度測度 / リランキング / 画像クラスタリング / 複数特徴画像セグメンテイション / マルコフ定常状態 |
Research Abstract |
本年度は、ビジョンキーと呼ばれる意味的なキー要素を見つけるための新しい概念を導入し、関連情報を検索する際に、データベースに対するクエリを実行するために提示する。画像セグメンテーションから求められるビジョンキーを用いて、柔軟な画像検索を行える手法の開発を行った。まず、支配的特徴ブロックを用いて画像を表現し、画像の類似度を求め、共起行列から得られる特徴ベクトルを用いて画像の類似度を導入した。画像特徴を抽出し、共起行列から定常確率分布と初期確率分布を前もって求めておくが、その効率的な導出方法を提案した。データセットの全ての画像についても、この2つの分布を前もって計算しておくことで、全体の計算量を少なくすることができる。また、画像内および画像間の両方の空間情報構造を組み合わせてマルコフ定常特徴ベクトルを計算する。導き出された確率分布を2次元ベクトルとして用いると、これらは、確率分布なので、統計的な距離測度を画像検索に用いることができる。 次に、類似度を基準にしたデータをクラスタリングするために、マルコフチェーン同値類の概念を適用する手法を開発した。特に、低次べき乗のマルコフチェーンの遷移確率は同値類の中の要素間では高く、クラス間では低くなることを利用する。このことにより、最適なクラスター数を知ることができる。そのため、提案手法は、クラスターに関する事前知識が無くても、自動的にクラスターの最適な数を決めることができる。計算機シミュレーションを通して、提案手法は、著作権で保護されている画像や登録商標、ロゴマークの複製等を発見するためにも有効であり、画像以外のデータ(連続値と離散値)に対しても、提案手法は有効性であることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「ビジョンキーを得るための意味的な領域を求めるために、学習及びセグメンテーションする枠組みの構築法、ビジョンキーの類似度測度を持つ新しい検索空間に情報を埋め込む手法、新しい画像セグメンテーションとビジョンキーの概念に抽出された情報を当てはめる手法」の開発を行った。さらに、キーとなる情報の傾向を知ったり、異常に高いまたは低いアクティビティを知るために、ビッグデータを分析・理解することは、幅広い応用範囲を持つ。そこで、データ駆動型キー情報検索システムのためのフレームワークを提案した。クラスタリングは、ある類似度あるいは距離尺度に基づいてデータ項目をグループ化することである。ここでは、効果的なクラスタリングアルゴリズムを生成するために、データ点またはノード間の距離として最初に到着した時間を用いる相関ランダムウォークを提案する。応用面では、提案手法は、実世界のデータセットに対して既存の手法に比べて多くのより優れた点を持つことを示した。 以上の通り、当初の目標はほぼ達成されており、加えていくつかの成果も得られているので、おおむね順調に進展している、と考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、本提案研究では、まず次の機能の開発に注力する: (1) マルコフ定常状態類似度測度を用いたビジョンキーベースの検索およびリランキングシステム、(2) ユーザ満足度を最大化するための自動リランキングシステム、(3) 著作権が設定されている画像、登録商標、ロゴ等の模倣や部分画像の使用による著作権侵害の適応的検出と検索システム。さらに、最後には、プロジェクトの目標を達成するために、各要素モジュールを調和・統合・同期して、全体的に、システムとしてまとめていくことで、既存の画像検索システムのほとんどよりも、ユーザの要求に沿った類似画像を検索できるようになる、と考える。また、本プロジェクトで開発されたアルゴリズムは、コピー作品を検知し、模倣、重複などの著作権侵害をなくするための新しい技術につながる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
学生・院生の自主的な協力もあり、データの収集や計算機シミュレーションを効率よく実行できたため、人件費・謝金が予定より少なくて済んだ。 平成26年度は、今までの成果をまとめて学会発表や国際誌への投稿も積極的に行う予定であり、研究開発の成果を公表するための経費が増えることが予想されるため、新年度予算と合わせて執行する。
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Research Products
(15 results)