2014 Fiscal Year Research-status Report
3次元移動物体を対象とした実時間分光イメージングシステムの構築と応用展開
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25330184
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
堀内 隆彦 千葉大学, 融合科学研究科(研究院), 教授 (30272181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富永 昌二 千葉大学, 融合科学研究科(研究院), 特任研究員 (10103342)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 分光画像 / 画像計測 / 分光画像処理 / 画像再現 / 反射率推定 / リライティング / 実時間処理 / 三次元画像処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に構築したシステムを用いて、以下の3つの応用研究を実施した。本年度に計画していた演色性評価、色名評価、質感計測については、次年度行うこととした。 【(1) 移動物体の分光反射率推定】平面の移動物体を対象として、9種類の光源を設計し、これを照射することによって、分光反射率をカメラで推定する方法を開発し、システムに実装した。また、光源の分光分布を設定することにより、仮想の平行光源によるリライティングシステムを構築した。さらに、シーン内に既知の反射率物体を置くことにより、任意照明光源下の移動物体シーンに対するリライティングを実現した。Kinectを用いた距離画像の同時計測も試みたが、充分な精度が得られなかった。 【(2) 移動物体の測色】平面の移動物体を対象として、3種類の光源を照射することにより、測色を行う方法を開発し、システムに実装した。ステッピングモータにより等速移動するカラーチャートを用いて、有効性を検証した。 【(3) 移動物体を対象とした三刺激値ディスプレイ】平面の移動物体を対象として、3種類の光源を照射することにより、任意の照明環境において獲得される画像の見えを、ディスプレイ上に正確な三刺激値XYZで再現するシステムを構築した。このとき、エッジ部分に偽色が観察される問題が生じたため、GPU上にオプティカルフローを実装することによって、解決を図った。 【(4) 分光画像再現システム】DLPプロジェクタの光源とすることによって、画素ごとに所望の分光分布を有するプロジェクションを可能とするシステム構築を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画していた応用研究に着手し、成果が得られている。ただし、当初の計画では、演色性評価、色名評価、質感計測の研究にも着手する予定であったが、計画になかった分光再現システムの応用研究が有用であることがわかり、先にこれに着手したため、それらは次年度以降実施することとした。
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Strategy for Future Research Activity |
【1. 距離情報の同期獲得の構築】前年度、Kinectを用いて取り組んだが、十分な精度が得られなかった、そこで、CVの分野で用いられているパターン光投影を用いて、距離情報の獲得を目指す。 【2. 三次元形状を有する物体への拡張】1.を実現することによって、3次元形状を有する物体に対して、反射率推定、リライティング、測色、再現を実現する。 【3. 指向性ある光源への拡張】2.によって構築予定のシステムは平行光源を仮定しているが、点光源などの指向性のある照明に対するリライティングを実現する。 【4. 処理時間の改善】一部GPU処理を取り入れたが、実時間処理に至っていない。30fpsの処理を目標に、ハードウェアとソフトウェアの両面から改善を図る。
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Research Products
(4 results)