2014 Fiscal Year Research-status Report
ユニバーサルクラシファイア:多様なドメインに適応する物体認識技術の実現
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25330215
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
波部 斉 近畿大学, 理工学部, 講師 (80346072)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 物体認識 / 環境適応 / 決定木 / Random Forest / 性別推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度と同様,防犯カメラにおける性別推定問題を取り上げて基本アイデアの評価を行った.本年度の成果としては以下が挙げられる. まず,より信頼性の高い評価を行うため,昨年からさらにデータセットの数を増やした.現在500枚程度のデータが得られている.このデータは被験者に学術目的での利用・公開に許諾してもらっている.このようなデータは世界的にみても例がなく,データを収集すること自体が学術的な価値が高いと言える. 次に,このデータセットを利用して人物の姿勢を様々に変化した状況での性別識別を行った.画像ベースの識別問題では対象となる物体(この場合は人物)の姿勢が異なると,まったく違う物体と見なされることになるので,姿勢の変化は本研究課題におけるドメインの変化の一種と考えることができる.そこで,姿勢変化に統一的に利用可能な特徴と,姿勢変化に対して適応的に用いるべき特徴をわけて識別を行うことの有効性を確認した.具体的には,姿勢変化を含むデータに対して学習した識別器と,特定の姿勢のみを含む学習データから得られた識別器を組み合わせることで,組み合わせない場合と比べてトータルの識別性能が向上することを確認した.これらの結果をまとめて学会などで発表した. これまでの実験では,姿勢の違い(ドメインの違い)は人の眼でみて判断して分類していたが,データの分布などからドメインの違いを自動的に判断することが今後の課題となる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度に独自データの収集を前倒しに実施したため,評価実験を早期に実施することができた.想定外の結果が得られている部分もあるが,最終年度に十分検討・改善が可能であると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
概ね当初の予定通り進捗しているため,最終年度は詳細な評価や論文としてのまとめに注力していく.
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Causes of Carryover |
評価実験用に購入した計算機の金額が当初想定よりも安価であったため,次年度に予定している実験をより充実させるために使用することにした.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
詳細な評価実験のためにはデータベースの拡充が不可欠である.データベース作成用の計算機環境の拡充に使用する予定である.
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