2015 Fiscal Year Research-status Report
ウェーブレットパケット変換の信号学習法の開発と消費電流波形による稼働機器の識別
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25330221
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Research Institution | Yuge National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
葛目 幸一 弓削商船高等専門学校, その他部局等, 教授 (80225151)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田房 友典 弓削商船高等専門学校, その他部局等, 教授 (20321507) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ウェーブレットパケット変換 / 分電盤 / エネルギーマネージメントシステム / 信号学習法 / リフティング |
Outline of Annual Research Achievements |
分電盤電流波形から稼働中の電気機器の識別と消費電力量をリアルタイムで推定する方法を検討している。平成27年度は、主に次の項目について研究を実施した。 ① ダイアディック・リフティングウェーブレット変換を用いたターゲット信号の学習アルゴリズムを改良した。分電盤電流波形は、電気機器の稼働状態(ON/OFF)で変化し、稼働機器特有の波形を有し、その変化点に有用な情報が存在する。本研究では、稼働中の電気機器を識別するため、分電盤電流の変化特性の検出法を考案した。消費電流データにダイアディック・リフティングウェーブレット変換を施し、単一分解スケール内で高周波成分の特長を学習する既存のアルゴリズムに加え、マルチスケール間の高周波成分を学習する新しいアルゴリズムを開発し、定式化した。 ② ①で開発したアルゴリズムの有用性を確認するために、これまで解析実積のある心電図データについて、信号中に含まれるQRS波の検出を試みた。その結果、QRS波の検出は、ほぼ期待どおりの結果が得られた。 ③ 検出精度の初期ウェーブレット依存性を調べた結果、Haar、CDFの2種類のウェーブレットで良好な検出精度が得られた。 ④ 冷蔵庫、電子レンジ、コーヒーメーカの3種の電子機器を稼働させ、その電流波形から稼働状態を識別する実験を開始した。 ⑤ ①で開発したアルゴリズムを既存のウェーブレットパケット変換に拡張し、マルチスケールでの信号学習法の検討に着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
リフティングウェーブレットパケット変換で、稼働機器ごとにウェーブレット分解エネルギーの大きい周波数帯に適応する最適ウェーブレットの設計を試みたが、エネルギー分布の情報のみからでは稼働機器の識別精度が向上しないことが判明した。
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Strategy for Future Research Activity |
上記の問題点を解決するために、エネルギー分布の他に、消費電流が変化する変化特性が稼働機器で異なることに着目し、電流の変化特性を機器ごとに学習するウェーブレットを設計する方法で研究を進める予定である。
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Causes of Carryover |
学会や研究会への出席回数が少なかったため、出張旅費の支出が当初の計画より少なかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度は、研究最終年度であるため、研究成果を海外で開催される「国際会議」で2件の発表を予定している。
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Research Products
(2 results)