2015 Fiscal Year Annual Research Report
遠隔操作用油圧パワーショベルの高精度力覚提示法の開発
Project/Area Number |
25330233
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
山田 宏尚 岐阜大学, 工学部, 教授 (80240034)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 力覚提示 / 遠隔操作 / 油圧 / 建設機械 / パワーショベル |
Outline of Annual Research Achievements |
遠隔操作建設ロボットの操作レバーに対して,操作力がそれを阻害しないよう,操作レバーからの力覚フィードバックを必要最小限に抑えつつ,対象物からの反力に基づく視聴覚情報をフィードバックするための改良されたシステムを構築し,その有効性を実験的に検証した.また,ビデオカメラ画像にCG(コンピュータ・グラフィックス)による付加情報を重畳して表示するAR(Augmented Reality:拡張現実)を導入し,CGにより視覚的に作業フィールドの地面等からの力覚情報を提示した.硬さ情報の重畳提示を行うと作業環境(障害物の有無,現場の色など)の把握がしづらくなるため,硬さ情報と作業環境情報の両立が可能となる最適な地面硬さの提示手法を開発した. さらに,油圧パワーショベルを用いて,対象物を破壊せずにハンドリングするため,油圧操作レバーの解析シミュレーションを構築し,その妥当性を実験およびME法による官能評価によって検証した. 加えて,遠隔操作における建設機械への負荷低減を目的として,建設機械への力学的負荷の程度を表す指標を定義し,ARを用いてそれを操作者に視覚的に提示した.また,操作者に建機の動作状況を提示し,フォークグラブの手先が危険物体に接近した際に,操作者へ警告を行う危険物回避警告システムを構築した.そして,力覚および音による2つの提示手法について,実験によりその有効性を検証した. 以上の結果より,本研究では災害復旧で活用される油圧パワーショベルを用いて,対象物を破壊せずに安全にハンドリングするための力覚・情報提示および制御法に関する研究成果を得ることができた.
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