2014 Fiscal Year Research-status Report
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25330264
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
三村 和史 広島市立大学, 情報科学研究科, 准教授 (40353297)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 充足可能性問題 / 経路積分法 / 反復解法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,(A)短いループが多数存在するような疎なハイパーグラフで表現される構造をもつMAX-3-XORSAT(各節に含まれるブール変数の数が3のMAX-XORSAT)の解析,(B)2つの次数に相関のあるハイパーエッジを持つハイパーグラフで表現されるMAX-3-XORSATの解析を扱う.平成26年度においては,まず,準備としてXORSATと数理的に類似した構造をもつハイパーグラフの頂点被覆問題について,各ノードの次数分布が与えられるという構造を持つグラフについて最小被覆率を統計力学的手法によって解析した結果を用いて,ランダムグラフの頂点被覆には最小被覆率の非単調特性を持つ場合があることを発見した. 頂点被覆問題は,集合被覆問題とも等価である.現在,引き続き,理論を検証するための数値実験や,ノードに次数制約がある場合,およびループが存在する場合の解析的扱いについても引き続き検討を進めている. その他,数理的に関連の深い問題について検討をした.圧縮センシングの枠組みを用いて,効率のよいMRI画像の取得の方法や,欠損のある単一画像から超解像を行う方法などを提案した.符号理論について非線形符号の距離分布の解析的な評価や,グループテストの効率的な検出方法などの提案も行った.また,本研究課題と数理的に関連の強い符号分割多元接続方式の復号法についての解析を行った.査読付き英文論文1編,査読付き国際会議論文3編,査読無し国際会議論文1編を出版した.また査読付き英文論文1編を投稿中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに,次数分布を導入したハイパーグラフの制約の取り扱いについて,最小頂点被覆問題などの組合せ最適化問題へ適用して解析手法の有効性を確認した.2つの次数に相関のあるハイパーエッジを持つハイパーグラフの扱い,および短いループが多数存在する疎なハイパーグラフで表現される問題については,現在解析を進めているところである.
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Strategy for Future Research Activity |
短いループが多数存在するハイパーグラフに扱いと,2つの次数に相関のあるハイパーグラフを持つハイパーグラフの扱いについて,同時並行的に解析を進めている.まず,2つの次数に相関のあるハイパーグラフの解析を優先的に行う.
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Causes of Carryover |
国内会議への参加回数が予定よりも増えたので備品の購入を少し控えたため,少し次年度利用額が生じた.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
繰り越し部分は,次年度の備品購入の予算へ充当する予定である.
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Research Products
(11 results)