2013 Fiscal Year Research-status Report
レジリエントなマルチエージェントシステムとその応用に関する研究
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25330277
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
生天目 章 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, 電気情報学群, 教授 (70546051)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高玉 圭樹 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (20345367)
久保 正男 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, その他部局等, 准教授 (30292048)
佐藤 浩 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, その他部局等, 准教授 (30295737)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | レジリエンスの評価 / カスケード故障 / システミックリスク / 国際研究者交流 シンガポール,インドネシア / 国際情報交換,台湾 |
Research Abstract |
25年度の研究目標は,関連する研究の実態調査とレジリエントなマルチエージェントシステムの構成法の検討と社会経済システムへの応用に関する予備調査をすることである. ネットワーク生態学的制御に関する先行研究について調査し、社会生態学的なマルチエージェントを設計するための知見を得た.また,工学分野におけるレジリエンスに関する研究の実態を調査し、レジリエンスに関する評価指標を定義することができた.電力ネットワークのカスケード障害や金融ネットワークのシステミック・リスク等への応用、そして,グローバルなサプライチェーン(ロジェステック)ネットワークなどの現実的なネットワークのレジリエンスを高めるための方策等について調査をした.これらの調査研究をとおして,マルチエージェントの自律的な制御法や高い適応性を確保するための設計上の知見を得ることができた.特に,エージェントタイプ毎の相互作用や突然変異による進化機能を有するマルチエージェントの構成法について詳細に検討した.一部のエージェントの不具合を局所化し、自己修復力を備えたレジリエントなシステムを検討し、リスク共有方式に基づくことで、レジリエントなエージェントネットワークの構成法について知見を得ることができた.自己修復力を備えたレジリエントなシステムを検討し、異常発生時には、全体の機能を損なうことなくネットワークとして機能し続けることのできるモジュラー構造のエージェントネットワークの構成法についても検討した.これらの成果を国際会議で発表し,また国際的な学術論文誌にも採択された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
25年度の研究目標は,関連する研究の実態調査とレジリエントなマルチエージェントシステムの構成法の検討と社会経済システムへの応用に関する予備調査をすることであり,これらが順調に達成できた.
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Strategy for Future Research Activity |
電力ネットワークのカスケード障害や金融ネットワークのシステミック・リスク等への応用、そしてグローバルなロジステックス・ネットワークなどのレジリエンスを高めるための応用を計画しており,特にアジアの大学の研究者と国際的な研究交流を深めて,グローバルな視点からさまざまな社会インフラのレジリエンスを向上させるための方策等について検討していきたい..
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
予定していた国際会議での発表が,招待講演となり,主催者側が渡航旅費を負担することになったため. グローバルなサプライチェーンネットワークのレジリエンスに関する調査研究に関して,インドネシアバンドン工科大とシンガポール国立研究所と共同で26年度研究する事になっており,国際交流調査費用に充当する予定である.
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