2013 Fiscal Year Research-status Report
タンパク質ディスオーダー領域における機能部位予測法の研究開発
Project/Area Number |
25330352
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Meiji Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
野口 保 明治薬科大学, 薬学部, 教授 (00357740)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ディスオーダー領域 / 機能部位 / Masking / Filtering / Smoothing |
Research Abstract |
平成25年度は、Mohanらによって分類されたディスオーダー領域内の機能部位データを用い、タンパク質ディスオーダー領域における機能部位予測法の研究開発を行う予定であった。 具体的には、1)前年度までに、試行的に実装したタンパク質ディスオーダー領域における機能部位予測法の改良、2)構造変化部位予測と発現・可溶性予測を組み合わせることによって、ディスオーダー領域における機能部位が予測できるか調査し、その精度を評価することであった。 別項(【現在までの達成度】)の理由から、学内で進める予定であったPOODLE-SとPOODLE-Lを用いた機能部位予測法の改良である、上記2)の研究が遅れている。一方、1)の研究については、POODLE-SとPOODLE-Lを用いたディスオーダー領域内の機能部位予測と並行して行っていた、連携大学院実習生であった早稲田大学大学院の学生のPSSM(Position-Specific Scoring Matrix)を用いた予測法の研究の進展により、成果を出すことができた。 進展した手法は、ディスオーダー領域予測法の1つであるPOODLE-Sで用いられているPSSMを同様に用いた方法であるが、機能部位の特徴が、「配列上一部の残基だけ相互作用している」ので、相互作用していない残基がノイズとなってしまう。そのノイズの影響を防ぐため、「Masking」と「Filtering」と言う手法を取り入れて、機能部位を強調し、「Smoothing」と言う手法で領域全体を機能部位として認識できるようにした。本研究成果は、BMC bioinformatics誌に掲載されている。 既存の予測法の精度を上回るものができたが、まだ改良の余地があることから、この手法も組み込んで、より高精度の予測法の開発を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度、研究室に入る予定の学生が来れなかったため、学内で本研究に携われる人員が研究代表者1名となってしまった。そのため、本助成金で購入したワークステーションの設置、ソフトウェアのインストールおよび稼働確認など学内の研究環境整備が予定通りに進まず、学内での研究の立ち上げが遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度、本研究に携われる可能性のある学生が2名研究室に入ったので、遅れを取り戻せる予定である。 また、学内の研究予算で計算サーバーを購入し、計算環境を増強した。それにより、解析時間の短縮を行い、研究を推進させる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ワークステーション購入費用が、複数の業者の相見積を取った結果、予定価格より低く抑えられたこと。また、計画であった連携研究者との研究打ち合わせを、日本蛋白質科学会年会会場で行うことができたため、連携研究者の旅費の負担がなくなったことにより、次年度使用額が生じた。 タンパク質立体構造解析用ソフトウェア(MOE)などの購入の際にかかる消費税の増額分の一部として使用する予定。
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Research Products
(1 results)