2014 Fiscal Year Research-status Report
ソーシャルメディアにおける派生過程マイニングとプライバシーマネジメント
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25330367
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
岩井原 瑞穂 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (40253538)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ソーシャルメディア / データマイニング / プライバシー / アルゴリズム / ウェブマイニング |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題では,ソーシャルメディアの先導的応用の観点から次の2つのテーマについて研究を行っている.(1)ソーシャルコンテンツの派生過程のマイニングでは,派生によりバージョン集合が生じているコンテンツの派生関係を正確に再構築し,派生時期の推定や最新性・成熟度の評価等への応用を行う.(2)ソーシャルメディアにおけるプライバシーマネジメントでは,ユーザの目的にあったプライバシー情報のマネジメントという観点から,大規模なマイニングを用いて適切なプライバシーポリシーを推薦する手法の開発を行う.平成26年度の研究成果の概要は以下の通りである. (1)ソーシャルコンテンツの派生過程のマイニング Wikipediaの編集履歴のマイニングについては,バージョングラフの再構築について,supergramを用いたアルゴリズムの高速化を行った.またバージョンの差分から要約を生成し,バージョングラフにラベルとして付加する手法の開発を行った.Wikipedia記事の要約については,記事間や記事内の関連性に加え潜在トピックを考慮した手法を開発している.またWebマイニングとして,スマートフォンの互換性リストのような,オブジェクトがその上位階層の一部とともに列挙されているような表現から,オブジェクト階層を精度良く再構築するアルゴリズムの開発を行った. (2)ソーシャルメディアにおけるプライバシーマネジメント SNSユーザのプロファイル属性として,性別,友人リスト,誕生日,出身地といったものがあり,公開の可否が設定できるようなっているが,そのような公開状況と,ユーザのSNSの利用動機との関連性について統計的分析を行った.利用動機として,SNSで新たな友人を作りたいという動機と,既知の友人と交流したいという動機,それ以外の動機に分け,関連性のあるプロファイル属性と,これらの動機の予測可能性についての結果をまとめた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1)ソーシャルコンテンツの派生過程マイニングについては,バージョン再構築の高速アルゴリズム,バージョングラフの要約生成等について論文を発表した. (2)ソーシャルメディアにおけるプライバシーマネジメントに関しては,プロファイル属性とSNSの利用動機との関連性の分析ならびに予測についての論文を発表した.
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Strategy for Future Research Activity |
(1)ソーシャルコンテンツの派生過程マイニングに関しては,Wikipedia記事の記事間および記事内の関連性を考慮した要約生成について手法の改良を進める. (2)ソーシャルメディアにおけるプライバシーマネジメントに関しては,SNSにおいて公開で書き込みを行っているユーザの動機を類型化し,そのの特徴を分析する.
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Research Products
(11 results)